研究課題/領域番号 |
21K06382
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
鳥山 道則 関西学院大学, 生命環境学部, 講師 (90457151)
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研究分担者 |
鳥山 真奈美 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (30773121)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 一次繊毛 / 中心体 / 繊毛病 / 神経回路 / 神経回路形成 / 神経回路網形成 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は、一次繊毛の正常な形成とシグナル受容が神経回路網形成に必要不可欠な役割を担うことを見出してきた。そこで、本研究では、一次繊毛による神経回路網形成の分子機構の解明を中心に、①神経細胞の一次繊毛に局在する受容体分子の同定、②一次繊毛により活性化される細胞内シグナル伝達の解析、そして③一次繊毛を介するシグナル伝達が神経回路形成に与える影響について分子/細胞/組織レベルでの解析を進める。
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研究成果の概要 |
本研究では一次繊毛に局在する分子の同定と機能解析を進めることで、一次繊毛を介したシグナル伝達を明らかにする。我々は新たに同定した新規遺伝子C6orf141(Chromosome 6 Open Reading Frame 141)の機能解析を進めたところ、C6orf141タンパク質は一次繊毛の根元に存在する中心体に強く局在することを明らかにした。特に、中心体のdistal appendageと考えられる部位に局在した。また、C6orf141の発現抑制細胞では、一次繊毛の伸長が有意に阻害された。以上の結果からC6orf141は一次繊毛形成を正に制御する分子であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遺伝性疾患である繊毛病は、全身様々な組織で形態的・機能的な異常を示すことが知られている。中でも脳・神経系の症状は重篤であり、脳構造の異常により、記憶、学習、運動といった高次脳機能障害が起こることがわかっている。本研究では、新たに繊毛形成分子としてC6orf141を発見し、その機能解析からC6orf141の正常な機能が一次繊毛の形成に必要とされることを明らかにした。今後、発症機序および原因遺伝子が不明の繊毛病において、C6orf141の遺伝子変異検査といった方面への応用が期待でき、難病の診断と治療に貢献できる可能性がある。
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