研究課題/領域番号 |
21K06459
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
吉村 祐一 東北医科薬科大学, 薬学部, 教授 (00230813)
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研究分担者 |
南川 典昭 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 教授 (40209820)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 核酸医薬 / ヌクレオシド / ヌクレオチド / 4'-チオヌクレオシド / ヌクレアーゼ抵抗性 / オリゴヌクレオチド / Tm / 抗HIV活性 / リパーゼ / 光学分割 / LNA/BNA / 抗ウィルス薬 |
研究開始時の研究の概要 |
抗ウィルス薬と核酸医薬の開発を二元戦略とする新規ヌクレオシド誘導体のデザインと合成に取り組む。核酸医薬として使用できるよう、核酸と同じ形式での高分子化が可能なヌクレオシドとして、4’-置換4’-チオヌクレオシドと4’位にヒドロキシアルキルを導入したジデオキシヌクレオシドの2種類の誘導体をデザインした。前者については、先に当研究室で開発した合成法を鍵段階として利用する。特に、核酸医薬への応用の点では、これらの誘導体を含むオリゴヌクレオチド(短鎖のDNAやRNA)は、二重鎖の安定化に加え、酵素分解に対する抵抗性を有することが期待される。
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研究成果の概要 |
ウィルス性疾患の治療薬開発と核酸医薬開発の双方に応用できる新規ヌクレオシド誘導体としてヌクレオシド糖部4’位に修飾を施した4’-チオヌクレオシドとジデオキシヌクレオシドの2種類をデザインし、その合成を検討した。得られたヌクレオシド誘導体の抗ウィルス活性評価は未達成であるが、核酸医薬への応用の点では、4’-置換4’-チオヌクレオシドから合成した4’-チオLNA/BNA型ヌクレオシドをオリゴヌクレオチドに導入し、その性質を解析・評価した。その結果、新たに合成した修飾ヌクレオシドの導入により、オリゴヌクレオチドの二重鎖形成が安定化され、さらにヌクレアーゼによる分解に抵抗性を示すことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新規抗ウィルス薬の開発は現在の創薬研究において高い緊急性を要するものとなっている。加えて、核酸医薬の実用化に向けた修飾ヌクレオチドの開発についても同様に高いニーズが存在する。これらの問題に対する取り組みとしては、構造的新規性を有するヌクレオシド誘導体の合成と評価を伴った基礎的取組が必要不可欠である。本研究では、抗ウィルス薬の開発と核酸医薬に適応可能なヌクレオチドユニットの創製を同時に行える戦略を取り、新たなヌクレオシド誘導体の合成を達成した。得られた誘導体を組み込んだオリゴヌクレオチドは期待通り、高い二重鎖安定性とヌクレアーゼ抵抗性を示し、新たな核酸医薬開発に道を開くものである。
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