研究課題/領域番号 |
21K06487
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
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研究機関 | 京都薬科大学 |
研究代表者 |
浜田 翔平 京都薬科大学, 薬学部, 助教 (00833170)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 酸化反応 / C-H結合 / ニトロキシルラジカル / C-H酸化 / ベンジル・アリルアルコール / シリルエーテル / アルキルエーテル / 選択的酸化 / 酸化触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
TEMPO 等のニトロキシル型触媒によるアルコールの酸化反応は、天然化合物や医薬品の合成に頻繁に用いられる実用性の高い反応である。しかし、本反応のカギは水酸基の求核性が握っているため、アルコール基質以外の酸化への展開が難しい。本研究では、従来のニトロキシル型触媒とは反応形式が異なるヒドリド移動を経由して酸化を引き起こす独自触媒により、まず、ベンジル位のC-H酸化を達成する。その後、高活性な新規触媒を合成し、不活性なアルカンの C-H 酸化を実現する。
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研究成果の概要 |
C-H結合の酸化反応は不活性なC-H結合に官能基を直接導入できるため有用である。本研究では活性中心のα位にメチルエステルを二つ有するニトロキシル型触媒を用いて、環状、非環状のベンジル位のC-H結合の酸化を達成した。なお、非環状のベンジル位の酸化では、1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロ-2-プロパノールが反応加速に有効であった。また、活性中心近傍にメチルエステルを四つ持つ高度に電子不足なニトロキシル型触媒も合成し、酸化活性を有することを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
独自に開発した電子求引基を持つ高活性ニトロキシル型触媒を用いて、α位にヘテロ原子を持たないベンジル位C-H結合の酸化を達成した。また、並行して本触媒によるエーテル類の酸化反応を検討し、シリルエーテルの酸化といった汎用されるニトロキシル型触媒では難しい酸化反応を達成した。ニトロキシル型触媒はその環境調和性の高さから、アルコールの酸化触媒として、天然化合物や医薬品の合成に幅広く利用されている。本研究では、その触媒群の新しい反応性を見出すことができた。
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