研究課題/領域番号 |
21K06494
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47020:薬系分析および物理化学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
横川 真梨子 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 講師 (60648020)
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研究分担者 |
大澤 匡範 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 教授 (60361606)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | B型肝炎ウイルス / タンパク質―タンパク質相互作用 / NMR / 等温滴定型カロリメトリー / in silicoスクリーニング |
研究開始時の研究の概要 |
B型肝炎ウイルス(HBV) 外殻膜の表面抗原タンパク質(LHBs)は、肝細胞への感染時には肝細胞膜上のタンパク質であるNTCPと結合し、宿主内での増殖時にはHBVのキャプシドを形成するタンパク質であるCpと結合する。そこで本研究は、LHBs―NTCPおよびLHBs―Cpの相互作用様式を原子分解能で明らかにすることで、HBVの肝細胞侵入・増殖メカニズムを解明する。明らかにした立体構造に基づくin silicoスクリーニング、および得られた候補化合物のin vitroアッセイを行うことで、これらのタンパク質-タンパク質相互作用を阻害する中分子合成化合物を探索し、新規作用機序の抗HBV薬を創製する。
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研究成果の概要 |
B型肝炎ウイルス (HBV) が肝細胞に侵入するためには、HBVの外殻膜上の表面抗原タンパク質LのpreS1領域と肝細胞膜上に存在するHBV受容体であるNTCPの相互作用が必須である。本研究では、preS1に結合し、HBVの感染を阻害することが報告されているOHBF-CとpreS1の相互作用様式を明らかにし、阻害メカニズムを解明することを目指した。 等温滴定型カロリメトリー、NMR、共沈降実験による相互作用解析の結果、OHBF-CとpreS1が互いに複数分子で結合して凝集し、HBVの感染を阻害することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において、HBVの外殻膜上の表面抗原タンパク質LのpreS1領域に直接結合し、HBVの感染を阻害する活性を有することが報告されているOHBF-Cの作用機序に関する知見を得た。本研究において明らかにしたpreS1に直接結合するOHBF-Cの結合様式は、単独では特定の立体構造を形成しないために立体構造に基づく分子設計が困難と考えられるpreS1を標的とする高活性な阻害化合物の創製に有用な情報を与える
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