研究課題/領域番号 |
21K06506
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47020:薬系分析および物理化学関連
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研究機関 | 福山大学 |
研究代表者 |
小川 祥二郎 福山大学, 薬学部, 准教授 (30546271)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | LC/ESI-MS/MS / 誘導体化 / ステロイド / 抱合型ステロイド / 正荷電誘導体化 / LC/MS / 臨床分析 / 安定同位体標識 |
研究開始時の研究の概要 |
本課題では高感度化に加えて別の機能も併せもち,LC/MS装置や分離器材の欠点を補完する,すなわちLC/MSユーザーの切望する機能をカスタマイズさせた高い実用性を有する種々タイプのスマート試薬の開発と実用性評価を企てたものである.これまでに① MS/MSのみでは不可能な異性体弁別,② 多点認識に基づく超高選択的検出,③ 安定同位体標識内標準物質フリーな定量解析の観点からLC/ESI-MS/MS用試薬の開発を総合的に試みる.
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研究実績の概要 |
前年度に得られた各種誘導体化試薬の構造の知見をさらに発展させて,既存の試薬よりも検出感度に優れ,生体内夾雑ビタミン代謝物分離に優れた新しいCookson型試薬の合成と,LC/SEI-MS/MSを分析の手法とした尿中ビタミンD3代謝物分析法の開発にこの誘導体化試薬を適用することで,実際に実用性まで評価した.本試薬はこれまでに鎖状の3級アミンをESIの感度向上部位として使用しているものを,環状のアミンとすることで分離向上と感度向上に繋がった.更にこの知見を活用し,新規の荷電型Cookson型試薬合成のデザインにも流用した.即ち,ピペラジンをCookson型試薬に導入することで,ピペラジン4位のアミン部位にアルキル基を作用させることで容易に正荷電部分の構築ができることが判明した.昨年までの超高感度型試薬合成ではこの荷電型部分の構築にはピリジンをベースにしていた.この時にはピリジンのN部分へのアルキル基の導入は72時間以上を要し,その収率も10%程度であったため,試薬精製にも難があったが,本構造に切り替えることで,48時間で収率も40%と良好に得られ,ODSの逆相クロマトグラフィーで簡単に精製もできるために,本知見を利用することで,今後はLC/ESI-MS/MS用の荷電型試薬のデザイン・合成を行う上で役に立つ知見の一つとなる成果も得られた.さらに,ステロイド代謝物の種々の抱合体をジアゾ型の誘導体化試薬で一括で分析することを企て,胆汁酸の脂肪酸エステル抱合体などの合成を行い,腸内環境とこれらの存否の解析へと応用に繋げていく.
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