研究課題/領域番号 |
21K06559
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
|
研究機関 | 武蔵野大学 (2022) 金沢大学 (2021) |
研究代表者 |
伊従 光洋 武蔵野大学, 薬学部, 教授 (20608351)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | マラリア / ワクチン / ウイルスベクター / マウス / 免疫応答 / ウイルス |
研究開始時の研究の概要 |
マラリアは世界中で年間2億人の感染者と約40万人の死者を出す重大な感染症である。長年の研究にもかかわらずマラリアワクチンの開発は遅れており、新しいワクチンの開発が望まれている。本研究では、過去に認可を受けた安全で有効なウイルスワクチンをもとにして、新しいマラリアワクチンの開発を行う。具体的には、人用ワクチンを評価可能な動物実験モデルを利用することで、開発したワクチンの有効性と持続性を検証し、ワクチンの臨床応用に向けた基礎的な研究を行う。
|
研究実績の概要 |
ウイルスベクターワクチンの構築:LC16m8dベクター及びAAVベクターのそれぞれについて、前年度に作製を終了している。 ワクチンの免疫及び有効性の検証:LC16m8d/AAV1免疫法のC57BL/6マウスにおける有効性の検証実験を進めた。従来の検証に用いていたBalb/cマウスでは100%の感染防御効果が確認されたのに対し、C57BL/6マウスにおける感染防御効果は50%であった。また、追加免疫用のAAV1ベクターとAAV5を比較したところ、同程度の感染防御効果が誘導された。 免疫応答解析:LC16m8d/AAV1免疫法によってワクチン接種したBalb/cマウスにおいて、脾臓と肝臓のメモリーT細胞の機能及びその数を解析した。脾臓において抗原特異的に応答するT細胞数は旧型の対照群に比べて誘導が乏しかったが、集積したメモリーT細胞数は有意に上昇した。肝臓においても特異性の面では対照群に劣るものの、組織常在型メモリーT細胞の数が数倍に上昇していた。また、C57BL/6マウスにおいてはBalb/cマウスと同程度の液性免疫応答が確認された。 研究結果について、国際学術雑誌の2報への掲載が受理された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでの研究成果について、論文発表ならびに学会発表として報告できた。研究自体も当初予定していた研究計画に沿って進展している。今年度より研究機関を異動したが、同様の実験設備と環境の準備がほぼ整ってきており、順調に研究を継続できている。
|
今後の研究の推進方策 |
所属先においてP2A実験室の設立の認可がおりたため、マラリア感染実験を基盤としたワクチン開発研究を継続予定である。特に令和5年度はワクチンならびにマラリア自然感染による免疫応答の評価について調査を進める予定である。
|