研究課題/領域番号 |
21K06580
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
栗原 裕司 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 助教 (00634552)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 神経科学 / 薬理学 / 突起伸長 / 神経再生 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らが発見したlateral olfactory tract usher substance(LOTUS)は、Nogo receptor-1(NgR1)に結合し、5種のNgR1リガンド分子の作用を全て抑制することが判明した。また一方で、申請者は、LOTUSが神経突起を伸長させることを発見し、この機能がNgR1以外の未同定のLOTUS結合分子によって媒介されることも見出した。 本研究では、LOTUSと相互作用する分子を2種のスクリーニング法により探索し、神経突起伸長作用を媒介するLOTUS結合受容体を同定する。さらに、その同定受容体を介したLOTUSの神経突起伸長作用の分子メカニズムを解明する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、神経突起伸長を促進させるLOTUSの分子メカニズム解明である。本年度は、LOTUSによる神経突起伸長作用を媒介する細胞側の分子を探索すると共に、LOTUSの神経突起伸長作用を媒介する受容体の同定に着手した。研究代表者は、マウス網膜神経節細胞およびレチノイン酸処理により神経細胞様に分化したマウス神経芽細胞腫由来の細胞株Neuro2Aに対して、精製LOTUSタンパク質が結合すること、および精製LOTUS基質上で神経突起が伸長することを明らかにしている。LOTUS結合分子の精製産物を質量分析により解析した結果、神経突起伸長に関与すると報告されている分子を含め、様々な膜タンパク質を見出した。これらのLOTUS相互作用候補分子のノックダウン実験を、レチノイン酸処理し、LOTUS基質上に培養したNeuro2Aに対して実施した。その結果、とある細胞間接着因子をノックダウンしたNeuro2Aの突起長が短いことを見出し、この細胞間接着因子がLOTUSと相互作用することを明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究実施計画に記した、LOTUSの神経突起伸長作用を媒介する受容体の同定に着手し、複数のLOTUS結合候補分子の中から、LOTUSの神経突起伸長作用を媒介する受容体の候補分子を見出したことが理由として挙げられる。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、本年度の解析結果が示したLOTUSの神経突起伸長作用を媒介する受容体の候補分子が、神経突起伸長を媒介するか否かを更に検証するため、培養したマウス網膜神経節細胞を用いた実験を実施する。
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