研究課題/領域番号 |
21K06610
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
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研究機関 | 姫路獨協大学 |
研究代表者 |
山本 直樹 姫路獨協大学, 薬学部, 教授 (90393157)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 錐体外路障害 / エンドサイトーシス / オートファジー / アストロサイト / 薬剤性錐体外路系障害 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者の処方薬剤数は、他科受診等に伴い増加している。この増加により副作用の発症件数も増加している。中でも、DI-EPSは高齢者の3大副作用にもなっている。EPS発症には、神経細胞のみならずアストロサイトが関与しているといわれているが、未だ解明されていない。研究代表者らは、DI-EPSを誘発する薬剤が、アストロサイトの エンドサイトーシス異常を誘発し、代謝異常をもたらすことを報告した。 本研究では、DI-EPSを誘発する薬剤を用いて、アストロサイトのエンドサイトーシス異常とDI-EPSとの因果関係の解明を目指す。また、今後も増加すると考えられるDI-EPSの治療法および予防法を見出す。
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研究実績の概要 |
本研究は、高齢者の処方薬剤数は、他科受診等に伴い増加している副作用の一つである薬剤性錐体外路症状(DI-EPS)に注目した。DI-EPSを誘発するさまざま薬剤を初代培養アストロサイトおよびマウスに投与し、その後のアストロサイトのエンドサイトーシス異常とDI-EPSとの因果関係を明らかにする。また、その因果関係に基づいた治療・予防法を見出し、臨床応用の足がかりを築くために以下の検討を行った。 1.古くから副作用にDI-EPSを誘発することが知られているハロペリドールは、以前の検討において、アストロサイトに特異な形態変化と共に、σ1受容体を介したエンドサイトーシス異常を誘発することを報告している。アルツハイマー病治療薬であるドネペジルを用いた実験で同様の結果が得られた。また、ドネペジルとハロペリドールで処理したアストロサイトの培養液を用いて、初代培養神経細胞に処理することで様々な影響が出ることを確認した。 2.上記1.の検討の中で、ハロペリドールはσ1受容体のアンタゴニストであるのに対し、ドネペジルはσ1受容体のアゴニストであるにもかかわらず、σ1受容体のアゴニストにより上記1.の結果が抑制された。現在、この矛盾についてより詳細な検討を行っている。 3.その他のDI-EPSを誘発する薬剤を用いて、上記1.のハロペリドールやドネペジルのような結果が得られつつある。一方で、同様の結果が得られないものも出てきている。 4.野生型マウスに、DI-EPSを誘発する薬剤を脳内投与するための準備を開始し、検討に入った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度の当初の研究実施計画にあった初代培養アストロサイトによる検討は、順調に遂行することができている。しかし、本研究計画を発展させるための学会参加による情報収集が、昨年度同様に大学業務ならびにコロナウイルス感染対策等により円滑に行えなかった。しかしながら、本研究に関係する研究者とのコミュニケーションを図り、この部分についてある程度補った。
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今後の研究の推進方策 |
1.生化学的解析(in vitro):ウエスタンブロット法を用いて、引き続きドネペジルによるエンドサイトーシス異常について指標蛋白(LC3B)の発現変化および分布を調べる。また受容体の安定化や蛋白等の取り込みに関与するGM1ガングリオシド(GM1)の発現の変化についても調べる。さらに、ドネペジル処理したアストロサイトの培養液による神経細胞への影響を検討する。 2.免疫細胞学的解析(in vitro):1.で検討した蛋白(特に、LC3B)およびGM1について、アストロサイト細胞内における分布を調べる。 3.野生型マウスに、DI-EPSを誘発する薬剤を投与し、以下の検討を行う。 生化学的解析(ex vivo):ウエスタンブロット法および免疫細胞学的解析法をもちいて、アストロサイトにおけるエンドサイトーシスに関連する指標蛋白およびGM1の発現変化および分布について同様に調べる。
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