研究課題/領域番号 |
21K06693
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 帝京平成大学 |
研究代表者 |
石井 正和 帝京平成大学, 薬学部, 教授 (30307061)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 片頭痛 / 五苓散 / 天候 / 予兆期 / 治療抵抗性 / 治療反応性 / 光環境 / 医療連携 |
研究開始時の研究の概要 |
天候(気圧)の変化で片頭痛を発症する患者が、予兆時より短期間五苓散を使用することで頭痛がどの程度改善されるかを検討するとともに、治療反応性に影響する因子を明らかとする。さらに治療反応性に関与していた各因子をスコア化して、治療反応性を予測するモデルを構築することで、治療開始前に治療効果を予測することを試みる。また、薬局薬剤師を対象に、漢方薬の取り扱い状況と認知度に関するアンケート調査を実施するとともに、五苓散による頭痛治療を広く知ってもらうため、本研究結果を紹介することで漢方治療の普及に貢献する。
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研究成果の概要 |
天候(気圧)の変化によって誘発される片頭痛において、予兆期からの五苓散療法に影響を与える臨床的要因を調査し、五苓散の治療抵抗性を予測することを試みた。予兆期からの五苓散療法における治療反応群(CR)と治療抵抗群(IR)の臨床因子を検討した。その結果、精神疾患と不眠症の既往歴が、独立して治療抵抗性に関与する因子であることが明らかとなった。これら 2つの因子の回帰係数を使用して、天候によって誘発される頭痛を伴う片頭痛患者における、予兆期からの五苓散療法に対する治療抵抗性の予測指数 (PI) を算出した。得られたPIは、五苓散療法に対する治療抵抗性を予測する有用なツールになる可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
漢方薬は経験的に使用され発展してきた治療薬であるため、科学的なエビデンスが不足している。本研究成果は五苓散を使用した頭痛治療のエビデンスのひとつとなることが期待される。また、天候(気圧)の変化によって頭痛を発症する片頭痛患者において、予兆期からの五苓散の服用で治療を行う際に、事前に効果があるか否かを予測することを可能とした。本邦では、五苓散は処方薬だけでなく、市販薬として薬局でも販売していることから、薬剤師が頭痛患者に五苓散を提案・販売する際にも、有用なツールとなることが期待される。
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