研究課題/領域番号 |
21K06717
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 星薬科大学 |
研究代表者 |
落合 和 星薬科大学, 薬学部, 教授 (40381008)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | リトドリン / 切迫流・早産治療薬 / 胎児薬物動態 / 胎児 / ラセミ体 / 低血糖症 / 新生児 / 肝臓 / 代謝 / 血糖値 / 切迫流・早産 / キラル製剤 / 低血糖 / 妊娠 |
研究開始時の研究の概要 |
我が国では、切迫流・早産の治療薬としてリトドリン(アドレナリンβ2 受容体作動薬)が最も使用されている。しかしながら、妊娠中のリトドリンの投与により、新生児低血糖症が高頻度(60%)で起こっている。また、リトドリンには弱いβ1 受容体刺激作用もあり、母体の副作用の原因にもなっている。現在、妊婦に投与しているリトドリンはラセミ(±)体である。(-)体リトドリンには強い子宮収縮抑制作用があることから、(-)体のみが投与できれば、投与量を極限まで減らせ、新生児低血糖症の回避が可能となる。本研究では、子宮筋収縮抑制作用の強い(-)体リトドリンの製剤化のための胎児動態を詳細に解析する。
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研究成果の概要 |
現在、切迫流・早産治療薬リトドリンは、新生児への影響や母体への副作用が多い。本研究では、副作用の原因として、リトドリンが(±)体であることに着目し、その悪影響を軽減することを目的とし、胎児中へ移行した(±)体のリトドリン濃度を測定することで、母体から胎児への移行性や代謝能を評価した。さらに、本研究では、薬理活性の強い(-)体のみのリトドリンを妊娠マウスに投与し、その胎児動態を解析したところ、(-)体リトドリンは母体に対して低用量の投与が可能であり、新生児の血糖値の低下を軽減することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
切迫流・早産治療薬の妊婦に対して処方されているリトドリンは、新生児への影響や母体への副作用が多いなどの報告があることから、先進国ではリトドリンは使用されなくなっている。本研究では、副作用の報告が多い原因として、リトドリンが(±)体であることに着目した。(±)体のリトドリンンのうち薬理活性の強い(-)体リトドリンのみを合成し、薬の投与量そのものを低下させることができることが明らかとなった。 さらに、(-)体リトドリンをリポソーム化することで、母体から胎児へと移行しにくい製剤化の方法を見出した。
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