研究課題/領域番号 |
21K06727
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48010:解剖学関連
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研究機関 | 長崎大学 (2022-2023) 北海道大学 (2021) |
研究代表者 |
小林 純子 (仁尾純子) 長崎大学, 高度感染症研究センター, 准教授 (70447043)
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研究分担者 |
工藤 正尊 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (70281821)
比能 洋 北海道大学, 先端生命科学研究院, 教授 (70333333)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 黄体 / プロゲステロン / シアル酸 / ガレクチン / hCG / hCG / ヒト絨毛性ゴナドトロピン / LHCGR |
研究開始時の研究の概要 |
黄体は、排卵後の卵胞より形成され、妊娠の成立と維持に必須なプロゲステロンを産生する。我々はヒト黄体では退行期にalpha2,6シアル酸修飾が増加することを明らかにしたが、黄体の機能制御メカニズムにおける役割は未だ明らかでない。 本研究では、ヒト培養黄体細胞を用いてalpha2,6シアル酸修飾をうける糖鎖をもつ糖タンパク質を同定し、黄体の機能制御メカニズムにおける役割を明らかにする。また、質量分析イメージング法による糖鎖局在解析手法を確立し、alpha2,6シアル酸およびその他の黄体の機能制御に重要な糖鎖を探索する。
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研究成果の概要 |
本研究では、妊娠の成立と維持に重要なプロゲステロンを産生する黄体の機能制御メカニズムにおける重要な糖鎖として、alpha2,6シアル酸修飾に注目してその機能を明らかにすることを目的とした。alpha2,6シアル酸は、ヒト、ウシ、マウスにおいては退行黄体で増加し、黄体の退行に関与する可能性が明らかとなった。一方、ラットではalpha2,6シアル酸を含むシアル酸修飾は機能黄体で多く発現し、ヒト、ウシ、マウスとは異なる作用をもつ可能性が示唆された。本研究により、マウスとラットという同じげっ歯類に属する動物においても、黄体におけるガレクチンや糖鎖の発現パターンや機能が異なることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
黄体は妊娠の成立と維持に必須なプロゲステロンを産生するが、その機能制御メカニズムは動物種差があり、特にヒト黄体の制御メカニズムには不明な点が多く残されている。我々は黄体の機能制御に糖鎖と糖鎖を認識するレクチンが重要な役割を果たすことを見出し、その機能を明らかにするため研究を実施してきた。ガレクチンおよびalpha2,6シアル酸は黄体のみならず生体内に広く分布し、がんや炎症反応にも関与する。本研究により明らかにされた事象は、黄体機能のみならず、生体内の糖鎖とレクチンが関与する現象の解明に重要な情報を提供することができる。
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