研究課題/領域番号 |
21K06732
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48010:解剖学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
岩野 智彦 山梨大学, 大学院総合研究部, 講師 (10442930)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 卵管上皮 / エストロゲン / 繊毛細胞 / 代謝 / 植物エストロゲン / 卵管 / 上皮構造 / 繊毛 / 線毛細胞 / 分化 / 卵管上皮細胞 / エストロゲン受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
卵管上皮構築におけるERbを中心とした分子メカニズムの解明を目的とし、具体的には以下の3つ課題の解決をマイルストーンとする。1) 繊毛細胞分化においてERbが制御する分子機構の解明(下流解析)。2) 卵管エストロゲン経路に影響を与える細胞外環境の分子機構の解明(上流解析)。 3) 上皮構築や機能に関係する代謝産物の発現解析(代謝と細胞機能の関連解析) 近年、不妊症や子宮外妊娠などの異常妊娠が増加しており、本研究が主題とする卵管の形態形成や機能維持に関わる分子機構の解明は、卵管の異常が関係する疾患の理解・治療の基盤となり、社会への貢献が期待できる。
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研究成果の概要 |
本研究では、卵管上皮構築におけるエストロゲン受容体ベータ(ER beta)を中心とした分子メカニズムの解明を目的とし、繊毛細胞分化に関する細胞内遺伝子発現のためにRNA-seq解析を行い、エストロゲン経路に影響を与える細胞外環境解析のため複数の基質の検討、 上皮構築や機能に関係する代謝産物の解析のため質量分析法を用いた解析、それぞれの解析において関係する分子を見出すことができた。また、ER betaを刺激する植物エストロゲンの効果についても検証を行い、複数の成分がファイトエストロジェンとして機能することが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、不妊症や子宮外妊娠などの異常妊娠が増加しており、卵管ホメオスタシスの維持における分子機構の解明は、不妊や異常妊娠の理解・治療の基盤となる研究である。本研究では、”卵管上皮がどのように構築され機能を保つか”という問いに対し、ERbetaが関与する卵管上皮細胞分化、細胞外環境、代謝成分の解明が進んだ。さらに、普段我々が食する大豆等に含まれる植物エストロゲンもERbetaと同様の機能を持つことが示され、卵管ホメオスタシスの維持における分子機構および食事による効果についても基盤となる研究となったため、学術的・社会的意義の高いものと考えられる。
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