研究課題/領域番号 |
21K06745
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48010:解剖学関連
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研究機関 | 東京大学 (2023) 国立研究開発法人理化学研究所 (2021) |
研究代表者 |
高井 啓 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (60637205)
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研究分担者 |
池田 一穂 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (20642565)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | RNA / ライブイメージング / 液-液相分離 / 細胞生物学 / イメージングプローブ |
研究開始時の研究の概要 |
RNA顆粒は液-液相分離によって制御される膜で覆われていない細胞内構造体であり、特に神経変性疾患では、RNA顆粒構成タンパク質の変異などによりRNA顆粒が液相から固相(ゲル)へと相転移され、細胞毒性を誘発することが報告されている。一方、RNAそのものが液-液相分離やゲル化、細胞毒性にどのように関与するかはほとんど知見がない。そこで本申請研究では、新たに開発した人工RNA結合タンパク質プローブを応用し、RNAレベルからRNA顆粒動態のゲル化などの動態、および細胞毒性にアプローチすることで、生きた細胞におけるRNA顆粒動態の詳細とその生理学的機能を明らかにすることを目指す。
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研究成果の概要 |
RNA顆粒の形成は液-液相分離によって制御され、ガンや筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの神経変性疾患に関与することが知られている。特に神経変性疾患では、RNA顆粒構成タンパク質の変異などによりRNA顆粒が液相からゲルへと相転移し、細胞毒性へと繋がることが報告されている。一方でRNAそのものがRNA顆粒の相分離動態や細胞毒性にどのように関与するかはほとんど明らかになっていない。本研究では新たに病原性RNAの可視化・制御法を開発することで、病原性RNA顆粒の相分離動態をRNAレベルから明らかにし、生きた細胞におけるRNA顆粒動態の生理学的機能の一端を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでは技術的な限界のため、RNA顆粒の液-液相分離動態の解析はRNA顆粒構成タンパク質側からのアプローチがほとんどであった。一方で2017年NatureでのJainとValeの報告により、非翻訳領域のRNA反復配列そのものが病原性のRNA顆粒形成を担うという説が提唱され、既存法ではアプローチ困難なRNA顆粒の特性が明らかになってきた。本申請研究ではこの課題にRNA側からアプローチする新たな解析法を提唱し、病原性のRNA顆粒におけるRNAそのものの病理学的意義の一端を明らかにした。今後はこのRNAそのものの病理学的意義を指標に、新たな疾患治療法の開発や創薬に繋がることが期待される。
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