研究課題/領域番号 |
21K06787
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
柏原 俊英 北里大学, 薬学部, 講師 (20552334)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 糖尿病網膜症 / YAP / ミュラー細胞 / 高血糖 / YAPシグナリング / メチルグリオキサール / YAP/HIPPOシグナリング / 網膜 / グリア細胞 / 糖尿病 / 糖代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病三大合併症の一つである糖尿病網膜症の発症には、網膜血流障害に起因する過剰な血管内皮増殖因子(VEGF)の産生と高血糖による糖代謝異常が深く関わっている。しかしながら、これらの病態生理は未だ十分に解明されておらず、新しい治療法の開発の足枷になっている。本研究では、糖尿病網膜症の病態形成において、Yes-associated protein (YAP)とHypoxia inducible factor 1α (HIF-1α)の相互作用が、VEGFの産生と糖代謝異常にどのような影響を与えるか明らかにする。本研究より、新しい糖尿病網膜症治療のヒントが得られる可能性がある。
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研究成果の概要 |
YAPは細胞の生存やエネルギー代謝に重要な転写共役因子である。本研究では、糖尿病モデルラットの網膜におけるYAPの活性化及びYAPとHIF-1αの相互作用がGLUT1の発現に与える影響を検討した。ストレプトゾトシン誘発性糖尿病モデルラット及び糖尿病の病態形成に関わるメチルグリオキサールを硝子体内投与したラットの網膜において、ミュラー細胞のYAPが活性化することを見出した。しかしながら、これらのラットの網膜ではHIF-1αおよびGLUT1の発現量の変化は認められなかった。これらの結果より、糖尿病時の網膜では、ミュラー細胞のYAPは活性化しているが、GLUT1の発現には影響しないものと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病網膜症は糖尿病三大合併症の一つであり、本国における成人の失明原因の第2位である。しかしながら、その病態形成に関わる機序は十分に解明されていない。YAPは、細胞の生存やエネルギー代謝を制御する重要な転写共役因子であるが、網膜神経変性疾患における役割は明らかにされていない。本研究は、糖尿病モデルラットのミュラー細胞においてYAPが顕著に活性化することを見出した。このことは、糖尿病網膜症を含む網膜神経変性疾患の病態解明に寄与するものと考えられる。
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