研究課題/領域番号 |
21K06866
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49010:病態医化学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
松永 耕一 群馬大学, 生体調節研究所, 助教 (20570162)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 表皮水疱症 / Exophilin-5 / Rab27 / 調節性分泌 / 細胞接着 / Exophilin / 皮膚細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
表皮水疱症は、先天的に皮膚が脆弱で、わずかな外力で全身に水疱、びらんの形成が起こる遺伝性疾患である。最近Exophilin-5遺伝子の異常が単純型表皮水疱症を引き起こすことが報告された。Exophilin-5は調節性分泌を制御する、単量体GTPase Rab27のエフェクターであるが、機能解析が進んでいない。本研究は、なぜExophilin-5の欠損が単純型表皮水疱症を引き起こすのか、表皮細胞でのExophilin-5の役割を解明し、その破綻によって起こる表皮水疱症の病態生理を明らかにする。
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研究成果の概要 |
Exophilin-5の表皮細胞での役割とその分子メカニズムを解析するため、特異的に結合するタンパク質の探索を行い、細胞接着に関わるタンパク質が複数同定された。それら新規結合タンパク質の解析を行い、ヘミデスモソーム形成だけでなく、他の接着装置形成についても機能していることがわかった。さらにExophilin-5の欠損により、ヘミデスモソームや、他の接着装置形成が阻害され、細胞接着能は低下した。ノックアウトマウスの皮膚における創傷治癒試験を行ったところ、創傷治癒に遅延がみられた。これらにより、Exophilin-5は細胞接着装置の恒常性維持において重要な役割を持っていることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
表皮水疱症は、重篤な先天性疾患であり、日常生活が著しく制限され、未だに対症療法しかない難病である。Exophilin-5は単純型表皮水疱症の原因遺伝子として同定されたが、その詳細な作用機序はほとんどわかっていなかった。本研究により、Exophilin-5が複数の細胞接着装置構成たんぱく質と相互作用し、細胞接着装置の恒常性維持において重要な役割を持っていることが示されたことにより、単純型表皮水疱症の治療において重要な知見を得ることができた。
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