研究課題/領域番号 |
21K06902
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
山田 洋介 京都大学, 医学研究科, 講師 (40742622)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | タフト (tuft) 細胞 / 塩類細胞 / 胸腺がん / 胸腺腫 / 肺がん / 乳がん / Tuft細胞性がん / Tuft細胞 / POU2F3 / FOXI1 |
研究開始時の研究の概要 |
代表的な胸部がんである胸腺がんおよび肺がんにはいずれも、悪性度が高く、かつ有効な治療法が確立されていない一群が存在する。本研究の目的は、tuft細胞性を示す胸腺がんおよび肺がんの詳細な臨床病理学的特徴を単施設の症例を用いて探索し、tuft細胞性が当該腫瘍の臨床病理像に与える影響を明らかにすることである。このことで、胸腺がんや肺がんのより妥当な病理組織学的分類、適切な治療指針の確立に寄与することが期待される。
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研究成果の概要 |
胸腺がん・肺がんを中心し、tuft細胞性を示す腫瘍の臨床病理学的特徴を探索し、tuft細胞性が当該腫瘍の臨床病理像に与える影響を明らかにした。重要な知見として、tuft細胞性肺がんが塩類細胞というtuft細胞とは別の分化細胞の発現プロファイルをも有すること、tuft細胞性小細胞肺がんがPARP阻害剤・BCL2阻害剤に感受性を示すことが挙げられる 。更に、tuft細胞性を示すがん腫は胸部臓器以外にも特有の生物学的特徴をもって発生すること、これまでtuft細胞の存在が知られていない臓器にもtuft細胞が存在する可能性を指摘した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
正常のtuft細胞の機能は2016年頃より、tuft細胞に類似した発現プロファイルを示すがん腫は2018年に報告されたばかりで、tuft細胞や "tuft細胞様" がんの特性は未だ十分には明らかになっていない。本助成事業に係る一連の研究は、胸部腫瘍を中心としつつ、全身のtuft細胞様がんの認識やその特性の解明に寄与した点で学術的意義がある。加えて、tuft細胞様がんのユニークな薬剤感受性を明らかにした点で、研究成果には社会的意義もあると考える。
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