研究課題
基盤研究(C)
本研究は、ヒト疾患モデルとしてβ2-ミクログロブリン(β2-m)アミロイドーシスを選び、発症の分子機構を、プロテオーム解析、独自開発した試験管内実験系、病理組織学的解析を有機的に組み合わせ解明する。具体的に、① β2-mアミロイド沈着組織のプロテオーム解析により未知のアミロイド共存蛋白質を同定すること、② それらがアミロイド線維形成に及ぼす影響を、われわれが独自に開発した試験管内実験系を駆使して明らかにすること、③ 各分子に対する抗体を用いた免疫染色により、アミロイド沈着組織における各分子の局在を明らかにすること、の3点を目的とする。
β2-ミクログロブリン(β2-m)アミロイドーシスの危険因子として、血中β2-m濃度の増加、長期血液透析歴に加え、血中アルブミン濃度の低下が第3の因子であることを明らかにした。また、class I small leucine-rich proteoglycansのコア蛋白質がβ2-mアミロイド線維形成、沈着を促進する可能性を示した。一方、トランスサイレチンアミロイドが大動脈弁へ沈着することにより、急速に進行する大動脈弁狭窄症を来した症例を世界で初めて報告した。
本研究で得られた上記成果は、単にβ2-mアミロイドーシスのみならず、ヒトアミロイドーシスに共通する発症機構の解明や治療戦略の構築に向け、有益な示唆をもたらした。また、本研究で得られた新たな実験ツールは、他のヒトアミロイドーシス発症機構解明に向けた研究にも普遍的に活用することが出来、本研究の学術的波及効果は大きいと考える。さらに、厚労省指定難病である全身性アミロイドーシスの治療法開発にも貢献し、社会的意義も大きいと考える。
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