研究課題/領域番号 |
21K06985
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49040:寄生虫学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
新澤 直明 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師 (10583015)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | マラリア / ゲノム編集 / 転写後調節 / RNA結合タンパク質 / 転写後制御 / マラリア原虫 / TRIBE法 / 局在解析 / ジンクフィンガー / 遺伝子発現 |
研究開始時の研究の概要 |
マラリア原虫の生活環はステージ特異的に遺伝子発現を変化させ、異なる宿主環境に適応することで維持されている。ステージ形成に必要な秩序立ったタンパク質発現には、発現遺伝子群の転写活性化に続くRNAの翻訳、安定化・分解などの転写後調節機構が必須である。本研究では、マラリア原虫種間に高い保存性を持つTZFファミリーに着目し、新規標的RNA同定法と革新的ゲノム編集法の2つを基盤技術として、各ステージ形成におけるTZFファミリーによる転写後調節機構の共通原理の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、マラリア原虫の転写後調節機構の基本原理を明らかにするため、マラリア原虫種間に高い保存性を持つTZFファミリーに着目した。雌生殖母体の翻訳抑制機構を担うDOZIをモデルとして新規標的RNA同定法であるTRIBE法の確立を行った。TRIBE法を複数のTZFに適用した結果、非特異的なmRNA編集が多数起こり、TRIBE法では十分に標的RNAの解析ができなかった。TRIBE法は利用できるRNA結合タンパク質に選択性があることが懸念された。一方で、無性増殖期と有性生殖期のTZFは細胞質にドット状の発現パターンを示し、P-bodyやストレス小胞のような無膜オルガネラで働くことが予想された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、マラリア原虫の一部のRNA結合タンパク質において、新規標的RNA同定法であるTRIBE法を適用することが可能であることを示した。本研究で対象としたTZFファミリー分子にはTRIBE法は適用できなかったが、他のRNA結合タンパク質に対しては有用である可能性は十分にあり、他の標的RNA同定法に比して非常に簡便で再現性の高い手法であるため、今後の応用が期待される。TRIBE法を用いることで、マラリア原虫に数多く存在するRNA結合タンパク質の標的RNA同定が可能となれば、マラリア原虫の発育に重要な様々な転写後調節機構の解明に繋がる。
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