研究課題/領域番号 |
21K07048
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49060:ウイルス学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
中津 祐一郎 国立感染症研究所, ウイルス第三部, 主任研究官 (70572113)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 風疹ウイルス / 抗ウイルス応答 |
研究開始時の研究の概要 |
ウイルス感染を制御する宿主の新規抗ウイルス因子を同定する。CRISPR-dCAS9による遺伝子発現活性化型ライブラリーを導入した細胞を作製し、インターフェロン応答により誘導される抗ウイルス状態に感受性が高い風疹ウイルスを用いてスクリーニングを実施する。風疹ウイルス感染によりライブラリー導入細胞を死滅させ、ライブラリー導入により風疹ウイルス抵抗性となって生存した細胞から抗ウイルス遺伝子を同定する。新規抗ウイルス遺伝子の詳細について、同定遺伝子のノックアウト細胞を用いた解析により明らかにする。また、他のウイルスについても感染実験を行い、当該遺伝子の抗ウイルススペクトラムを検討する。
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研究成果の概要 |
風疹ウイルスが増殖しやすい培養細胞を宿主の抗ウイルス防御機構であるインターフェロン(IFN)経路関連分子を欠損させることで作出した。どのような宿主因子により風疹ウイルスが抑制されていたのかを解析するためIFNの下流で作用するIFN誘導性遺伝子群(ISGs)を上記の細胞に発現させ解析したところ、6種類のISGsが風疹ウイルス抵抗性に関与していることが明らかとなった。さらに、未知の抗ウイルス因子の探索を目指して、宿主細胞ゲノム上の全遺伝子を対象としたスクリーニングを実施するために必要な組換え風疹ウイルス、および培養細胞を作出し、その評価を実施した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでにインターフェロン経路により風疹ウイルスの増殖が抑制されることが報告されていた一方で、どのような宿主因子がその抑制に直接的に関わっているかについては未知であった。本研究では、6種類の宿主因子が風疹ウイルスの増殖抑制に寄与していることが明らかとなり、今後の作用機序解析が待たれるところである。また、宿主ゲノムにコードされた未知の抗ウイルス因子の探索法の構築も進展させており、今後様々なウイルスを制御しうる分子基盤の解明に貢献できると考えられる。
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