研究課題/領域番号 |
21K07072
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49070:免疫学関連
|
研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
杉本 勝俊 東京医科大学, 医学部, 准教授 (20385032)
|
研究分担者 |
垣見 和宏 東京大学, 医学部附属病院, 特任教授 (80273358)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 肝細胞癌 / 穿刺局所療法 / ラジオ波焼灼療法 / 不可逆電気穿孔法 / 腫瘍免疫 / Radiofrequency ablation / IRE / Immune response / immunotherapy / アブスコパル効果 / 局所療法 / 免疫チェックポイント阻害薬 |
研究開始時の研究の概要 |
近年免疫チェックポイント阻害薬が開発され、様々な癌腫において実臨床で使用されている。肝細胞癌においても臨床応用されているが、第3相試験の成績では奏功率は2割程度と高くない状況である。そこで近年では、免疫チェックポイント阻害薬と既存の治療薬との併用療法が期待されている。今回我々は担癌動物モデルを用い、免疫チェックポイント阻害薬と作用機序の異なる各種穿刺局所療法[RFA、不可逆電気穿孔法 (Irreversible electroporation: IRE)、マイクロ波凝固療法(MWA)]との併用療法としての有用性の評価とそのメカニズムを解析し、将来的な臨床応用へ向けた研究基盤を構築する。
|
研究成果の概要 |
今回我々は2つの異なる穿刺局所療法:ラジオ波焼灼療法(RFA)と不可逆電気穿孔法(IRE)の抗腫瘍免疫効果に関して担癌モデルマウスを用いて比較した。RFAとIREの両方とも、主腫瘍を治療後に腫瘍を別の部位に移植しても腫瘍は排除された。抗CD8抗体により腫瘍の増大が見られたことよりCD8+リンパ球が腫瘍の増殖抑制に関与していると考えられた。また、主腫瘍以外に転移があるモデルでは、RFAでは主腫瘍の治療により転移巣の縮小を認めるが、IREでは転移巣の増大を認めた。この現象の背景にはIL-6の関与が示唆された。この腫瘍の増大は免疫チェックポイント阻害薬の投与により抑制された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2つの異なる穿刺局所療法:ラジオ波焼灼療法(RFA)と不可逆電気穿孔法(IRE)の両方とも長期的な腫瘍免疫を誘導することが分かり、この現象にはCD8+リンパ球が関与していることが示唆された。しかし、IREでは治療を不完全に行うと残存腫瘍が増大する可能性があり、実臨床において注意する必要がある。
|