研究課題/領域番号 |
21K07310
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
山内 一由 信州大学, 学術研究院保健学系, 教授 (70419414)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | apolipoprotein E / LRP1 / Cys基 / レドックス状態 / リポ蛋白代謝 / apoE / apo E / Cys-thiol 基 / レドックス変化 / ヒト繊維芽細胞 / 蛍光標識エマルジョン / Syndecan-1 / レムナントリポ蛋白 / LPL / LRP-1 / 動脈硬化 / リポ蛋白リパーゼ / ヘパラン硫酸プロテオグリカン / LDL受容体関連蛋白 / 動脈硬化症 |
研究開始時の研究の概要 |
apoEは脂質代謝を担う血漿蛋白であり、動脈硬化症やアルツハイマー病の発症と病変形成に関与していることが知られているが、そのメカニズムは不明である.申請者は、これらの疾患の主な原因である酸化ストレスがapoEの機能にどのような影響を及ぼすのかを明らかにすることが病態メカニズムの解明に繋がると考えている.そこで本研究では、動脈硬化を惹起する異常リポ蛋白の主要代謝経路であるとともに脳神経組織の脂質代謝も担いアルツハイマー病の発症に関与するLDL受容体関連蛋白/ヘパラン硫酸プロテオグリカン経路に対して、酸化ストレスを受けたapoEがどのような挙動を呈するのかを培養細胞を用いた実験系等で解析する.
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研究成果の概要 |
動脈硬化性疾患やアルツハイマー病(AD)など様々な疾患の罹患性に差を生じさせているapoEアイソフォームの病態生理学的機能を解明する目的で、LRP1を介したレムナントリポ(RLP)蛋白代謝に及ぼすapoEアイソフォームとapoE分子内のCys-thiol基のレッドクス状態の影響について検討を行った。LRP1を介したRLP代謝は分子内にCysを有するapoE2やapoE3を含有するRLPではCys-thiol基のレドックス状態の影響を受けて調節されているが、CysをもたないapoE4を含有するRLPではその調節機構が本質的に欠落している可能性を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
apoEのおもな3つのアイソフォームのうちapoE4が脂質代謝異常に伴う動脈硬化性疾患やアルツハイマー病(AD)など様々な疾患の危険因子として周知されているがその機序は不明である。また、apoEを含有するレムナントリポ蛋白の代謝を担っているLRP1 は中枢神経細胞にも発現しており、apoEとともにADの発症に影響を与えていることが示唆されているがその機序についても不明である。本研究で得られた知見は、apoE4が有する有害な病態生理学的の一面を明らかにするものであり、発症にapoEが関与する種々の疾患の有効な予防法、治療法、早期診断に有用な臨床検査法の開発において有用であると言える。
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