研究課題/領域番号 |
21K07320
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
田崎 雅義 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (50613402)
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研究分担者 |
水口 峰之 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 教授 (30332662)
植田 光晴 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (60452885)
宮本 健史 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (70383768)
大林 光念 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (90361899)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | アミロイドーシス / 変形性膝関節症 / 老化 / 新型アミロイド |
研究開始時の研究の概要 |
アミロイドーシスは、アミロイド線維が諸臓器に沈着することで重度の臓器障害を引き起こす難治性の疾患群である。これまでに36種類のアミロイド原因蛋白質が報告されているが、未だ原因が特定されていないものも存在する。我々は、変形性膝関節症患者に高頻度にみられる新型アミロイドーシスを見出しつつある。 本研究では、①変形性膝関節症における新型アミロイドの沈着メカニズムを解明し、②沈着した新型アミロイドと本症との関連やその臨床的意義について明らかにするとともに、③本アミロイドーシスに対する早期診断法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
アミロイドーシスは、蛋白質がアミロイドを形成し、臓器障害を引き起こす疾患である。これまでに、42種類のアミロイド原因蛋白質が同定されているが、未だに原因不明のアミロイドも存在する。本研究では、変形性膝関節症に認める原因不明アミロイドの解析を行い、アミロイド原因蛋白質の候補を同定し、生化学的および病理学的特徴を明らかにした。①アミロイド原因蛋白質の候補として、PLA2G2Aを同定した。②in vitroにおいて、PLA2G2Aが線維様構造物を形成することがわかった。③原因不明アミロイドの病理学的特徴を明らかにした。④PLA2G2Aは、アミロイド共存蛋白質の可能性もあることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、変形性膝関節症に認められる原因不明アミロイドの候補蛋白質として、PLA2G2Aを同定した。これまで不明であったアミロイドの候補蛋白質を同定し得たことは、本疾患の病態を明らかにするうえで、大きな前進といえる。また、原因不明アミロイドの病理学的特徴を明らかにしたことで、他のアミロイドーシスとの鑑別法として活用できる可能性がある。さらに、PLA2G2Aはアミロイド共存蛋白質としての可能性も示され、アミロイドーシス全般の病態に関与しているかもしれない。本研究で得られた研究成果をベースに、詳細な検討がなされることで、変形性膝関節症やアミロイドーシスの病態解明に繋がることが期待される。
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