研究課題/領域番号 |
21K07367
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
|
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
櫻井 明子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 助教 (70707900)
|
研究分担者 |
冨永 辰也 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (80425446)
田蒔 昌憲 徳島大学, 病院, 講師 (90528902)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | ポドサイト / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
慢性腎臓病(CKD)は国民病のみならず、世界においてもパンデミックな状況にある。透析導入に至る主たる原因は糖尿病性腎症である。他のCKDと比較しても、予後は極めて不良である。近年、糖尿病性腎臓病(DKD)という概念が必要となってきたように、診断面では、アルブミン尿は特異的マーカーでなく、治療の面でも、腎機能低下を遅らせる方法しかない。本研究では、podocyte lossが不可逆的な腎機能低下の原因であることに着目し、各種腎疾患における、ポドサイトの細胞恒常性の破綻がもたらされる機構を、細胞膜に存在するGタンパク共役受容体CXCR4・CXCR7を中心に解析を行う。
|
研究成果の概要 |
腎機能低下の直接の原因となるポドサイト細胞膜に存在するCXCR-4・CXCR-7の解析を行った。培養不死化ヒトポドサイトを用いて、高血糖刺激、過酸化水素刺激、BMP4刺激、SDF-1刺激下でのCXCR-4・CXCR-7遺伝子発現をReal-Time PCRで確認した。ヒト尿中に排出さるエクソソーム内CXCR-4・CXCR-7タンパク発現確認のため、健常者随時尿、患者尿検体を用いて尿中エクソソーム抽出方法の検討を行った。糖尿病性腎症モデルによる病態を反映するポドサイト特異的分子群解明のために経時的に採取したマウス腎組織において、CXCR-4・CXCR-7の発現変化を免疫組織化学染色にて解析した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性腎臓病(CKD)の主たる原因である糖尿病性腎症によって新規に透析導入となる患者数は最も多い。現行の治療法では、腎不全への進展をわずかに遅延させるのみであり、他のCKDの原因と比較しても、予後は極めて不良である。そのため、診断法を明確なものとし、腎症に特異性の高く、有効な治療法を開発することは急務である。腎症における分子病態を統合的に理解し、腎症の病態・病期ごとに特異的な分子を抽出し、ポドサイトの活性化シグナルの解析による各種腎障害の鑑別法の探索を行うことで、腎臓病の分子病態把握、治療の奏功性の評価、透析にいたる予後予測等の評価ができると考える。
|