研究課題/領域番号 |
21K07384
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター |
研究代表者 |
細田 公則 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 客員研究員 (40271598)
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研究分担者 |
猪原 匡史 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 部長 (00372590)
野口 倫生 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, オープンイノベーションセンター, 室長 (00432394)
小久保 喜弘 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 特任部長 (20393217)
冨田 努 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 客員研究員 (50402897)
吉原 史樹 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 部長 (70393220)
野口 暉夫 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 副院長 (70505099)
泉 知里 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 部門長 (70768100)
槇野 久士 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医長 (80399609)
橡谷 真由 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (80778697)
肥塚 諒 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (90791864)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 血糖変動 / 認知機能 / 心不全 / CGM / 糖尿病 |
研究開始時の研究の概要 |
我が国の糖尿病予備群ともいわれるIGT(impaired glucose tolerance; IGT)が心血管病のリスクであることは確立されているにもかかわらず、IGTがもたらす血糖プロファイルがどのように心血管病進展に関与しているかについては全く解明されていない。本研究は我が国の特性を把握しやすい吹田旧市街・住宅地区のコホートにおいて糖負荷試験と高精度の血糖持続モニタリングを行い、IGTがもたらす血糖プロファイルと動脈硬化疾患、心不全、慢性腎臓病、認知機能の関連を明らかにし、IGTのこれらの疾患への関与のメカニズムを明らかにし、それによりIGT患者への効果的介入法の開発につなげる。
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研究実績の概要 |
糖尿病患者は認知症のハイリスクであるが、血糖変動と認知機能の低下との関連はまだ不明である。そこで65~85歳の2型糖尿病患者109名に対し、Montreal Cognitive Assessment (MocA)による認知機能評価およびLibreProを用いた2週間の血糖持続モニタリング(continuous glucose monitoring: CGM)を登録時、1年後、2年後に行なった。また登録時と2年後に頚動脈エコー、頭部MRIを評価した。109例のうちデータ未取得や同意撤回などの脱落をのぞいた91名でCGM指標と認知機能の解析をおこなった。被験者の患者背景は年齢76±5歳、男性68%、HbA1c7.5±1.0%、MoCA22.3±2.0点であった。2年後に17名にMocAの低下を認めた。血糖変動の指標である%CV、mean amplitude of glycemic excursions (MAGE)、目標血糖範囲時間割合の指標であるTime in range (TIR)、低血糖時間割合の指標であるTime below range (TBR)、高血糖時間の指標Time above range (TAR)のいずれも目標2年後のMocAの低下と有意な関連を認めなかった。しかしサブグループ解析で脳梗塞の既往のない被験者においては%CV高値とMoCAの低下が関連しており、これは年齢、HbA1cで調整した多変量解析でも有意であった。一方脳梗塞の既往のある被験者においてはMoCAの低下と有意な関連のあるCGM指標はなかった。本研究により血糖変動と認知機能低下が関連することが示唆された。今後、頭部MRIによる頭蓋内血管病変と認知機能低下、血糖変動の関連を解析していく予定である。
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