研究課題/領域番号 |
21K07465
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
竹内 英之 横浜市立大学, 医学研究科, 客員教授 (30362213)
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研究分担者 |
土井 宏 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (10326035)
田中 章景 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (30378012)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 神経変性疾患 / 全身炎症 / 単球系細胞 / ミクログリア / マクロファージ |
研究開始時の研究の概要 |
外傷や感染などの全身炎症による神経変性疾患の病勢進行の機序は未解明である。 最近我々は、炎症に伴った血中CCR2陽性単球の中枢神経内浸潤が、中枢神経の恒常性を破綻させ、病態を進展させている可能性を見出した。 本研究では、神経変性疾患モデルマウスへ全身炎症を惹起し、神経系・免疫系・血液リンパ系の相互連関を、単球系細胞に注目して解析することで、病態機序を解明し、新たな診断・治療法開発への展開を目指す。
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研究成果の概要 |
組織マクロファージと循環マクロファージを各々緑色蛍光と赤色蛍光で生体内弁別可能とするALSモデルマウスX3CR1-GFP/CCR2- RFP/SOD1 Tgマウスを作出し、全身炎症に伴う病勢進行の機序を解析したところ、病勢進行に伴ったCCR2陽性単球の中枢神経浸潤の増加を認めた。全身炎症に伴う循環血中のCCR2陽性単球が中枢神経内へ浸潤することにより、中枢神経系の恒常性破綻を来たし、神経炎症の悪循環を介して神経変性の病態を促進させている可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経変性疾患が外傷や新型コロナ罹患を含む感染症などの全身炎症によって加速度的に進行することはよく知られているが、免疫系を介した詳細な機序は未解明であった。本研究によって、以上より、全身炎症に伴う循環血中のCCR2陽性単球系細胞の中枢神経浸潤が、中枢神経系の恒常性破綻を来たすことで、神経炎症の悪循環を介した神経変性の病態促進の一機序となり得ることが示唆され、治療ターゲットとしての可能性が示された。
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