研究課題/領域番号 |
21K07532
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
|
研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
橋川 成美 (芳原成美) 岡山理科大学, 理学部, 准教授 (30511159)
|
研究分担者 |
橋川 直也 岡山理科大学, 理学部, 准教授 (60434982)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | CGRP / マウス / エピジェネティクス / 転写調節因子 / 恐怖記憶 / 鼻腔内投与 / Npas4 / PTSD |
研究開始時の研究の概要 |
CGRPは痛みを感じる時に神経から遊離されるペプチドで、申請者はこれまでCGRPを外的に投与すると抗うつ作用を示すことを報告してきた。しかしながら恐怖記憶においての作用は未だ不明な点が多い。 本研究において、マウスにCGRPを投与することで恐怖記憶に対する影響を明らかにし、特に転写因子のNpas4を介したエピジェネティックな調節機構を明らかにする。 さらにヒトでの臨床試験を視野に入れたCGRPの投与法を確立させ、新たな心的外傷後ストレス障害(PTSD)治療薬ターゲット候補となることを目指す。
|
研究成果の概要 |
恐怖体験をしたマウスにCGRPを投与すると、怖い記憶を覚えていないことを発見しました。CGRPは痛みを伝える神経に含まれている神経伝達物質の一つでありますが、CGRPと記憶との関係は明らかになっていませんでした。我々はマウスの脳にCGRPを投与し、記憶における影響を解析した結果、恐怖記憶を和らげる効果がCGRPにはあることが分かりました。このCGRPの作用は、転写調節因子であるNpas4の発現量増加により起こることが明らかとなりました。さらに、CGRPのNpas4の増加は後天的な遺伝子発現制御、つまりエピジェネティクスな制御系を介して行われていることも明らかにしました。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
エピジェネティクスは創薬標的としての注目を集めており、本研究成果はCGRPが新たな心的外傷後ストレス(PTSD)の新たな治療ターゲットになり得ることを示唆しています。
|