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甲状腺内用療法患者から排出される放射性ヨウ素の高効率除去に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K07598
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分52040:放射線科学関連
研究機関熊本大学

研究代表者

伊藤 茂樹  熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 教授 (80402395)

研究分担者 桧垣 正吾  東京大学, アイソトープ総合センター, 助教 (50444097)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
キーワードα-cyclodextrin / radioactive iodine / thyroid / internal therapy / 放射性ヨウ素 / 廃液 / シクロデキストリン / 高分子ポリマー / 高吸水性ポリマー / α-シクロデキストリン / 吸着 / 保持効果 / 人工尿 / 甲状腺 / 内用療法 / 環状オリゴ糖
研究開始時の研究の概要

本研究は、甲状腺内用療法患者から排出される131I化合物を放射化学的に分析し、131I化合物に対する環状オリゴ糖(シクロデキストリン: CD)の最適吸着法を構築し、高効率131I回収法を開発することである。具体的には、
(1) 甲状腺内用療法患者からの尿、呼気中の131I化合物の成分分析、
(2) 131I化合物に対するCDの最適吸着法の構築、
(3) 患者の尿中、呼気中131I高効率吸着条件の決定、
(4) 臨床向けCDカートリッジの試作である。
本手法は、放射線治療病室稼働率の改善および他の治療件数増加が期待できるばかりか、簡便かつ低コストの効率的な新たな放射線管理法に繋がる。

研究成果の概要

高吸収性ポリマー1gと5% α-CDを組み合わせた保持生地を用いて,放射性ヨウ素を含む水溶液および人工尿を用いて,放射性ヨウ素の保持効果に関する試験を実施した.試験は,放射性ヨウ素を混入させた模擬廃液(2種類)を高吸水性ポリマー入り容器内で90日間放置し,経時的に廃液内の放射性ヨウ素放射能計測によって残留ヨウ素率を算出した.水分が除去された放置後15 日目の残留ヨウ素率は水溶液では98%であった.人口尿では95%であった.α-シクロデキストリンと組み合わせた超吸収性ポリマーを組み合わせた、放射性ヨウ素溶液の吸着および分離生地は,放射性ヨウ素廃液処理剤として利用できることが明らかになった.

研究成果の学術的意義や社会的意義

従来の放射性廃液一括排水管理による方法は、簡便ではあるが、施設の膨大な改造費用を伴うばかりか、新たな処理法の確立が求められる。CDを用いて、個別に尿中131Iを回収する方法が開発できれば、施設の排水基準等の問題は解消され、131Iの許可使用量増量が可能となり、患者待機期間の大幅短縮から病床稼働率の大幅アップに繋がる。こうした甲状腺内用療法患者の個別管理は、国内のみならず、世界でも一般化できる手法と成り得る。加えて、これらの手法は原子力災害時に即時応用できる。すなわち、これまでの経験則による放射性廃棄物管理から脱却し、学術的根拠に基づく高効率放射性廃棄物管理法構築の突破口となり得る。

報告書

(4件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 放射性ヨウ素の揮発を抑制しつつ水分を分離する廃液処理法の試み2022

    • 著者名/発表者名
      廣田昌大,桧垣正吾,伊藤茂樹
    • 学会等名
      第4回日本保健物理学会・日本放射線安全管理学会合同大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2025-01-30  

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