研究課題/領域番号 |
21K07824
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
尾関 和芳 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (30745948)
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研究分担者 |
野村 孝泰 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (50587334)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | TLR7 / imiquimod / ブタクサ花粉 / 気道アレルギー / 気管支喘息 / ウイルス感染症 / 肺胞マクロファージ |
研究開始時の研究の概要 |
気管支喘息の発症に乳幼児期のウイルス感染症がリスク因子であるが、その詳細な免疫機序は明らかでない。最近我々は、肺胞マクロファージに依存してアレルゲン感作を誘導すブタクサ花粉気道感作モデルを作成した。一方、ウイルス感染を模したToll-like receptor (TLR) 7刺激が肺胞マクロファージを活性化させることが報告されている。そこで、TLR7刺激による肺胞マクロファージ活性化が、ウイルス感染症による喘息発症の免疫機序であると仮説を立てた。肺胞マクロファージの刺激実験(ex vivo)、あるいはブタクサ花粉気道感作モデル(in vivo)を解析することでその免疫機序を明らかにする。
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研究実績の概要 |
TLR7のリガンドであるimiquimodが肺胞マクロファージの活性化に与える影響を初年度(令和3年度)にex vivo、in vivoで実験系の確立を試みた。ex vivoでは系を確立したものの、in vivoでは良い結果が得られていなかった。ex vivoではマウスの肺胞洗浄液から分離した肺胞マクロファージに対して、ブタクサ花粉で刺激を行い、IL-1αの酸性を認めている。imiquimodはその産生を増強することが明らかになった。 今年度(令和4年度)は少し視点を変えて、マウスの肺のシングルセルRNAシークエンス解析を行い、気道でのtlr7の分布を評価した。in vivoで実験系を確立できなかったことを考察する上で、様々な細胞でどのようなtlr7発現を認めるかは重要な情報と考えた。 シングルセル解析ではいくつかのクラスターを認め、内皮細胞、上皮細胞、線維芽細胞の他、様々な免疫細胞(肺胞マクロファージ、間質マクロファージ、樹状細胞、T細胞、B細胞)などを同定した。tlr7は肺胞マクロファージと間質マクロファージが主な発現細胞であった。一方で、樹状細胞、気道上皮細胞、T細胞、B細胞にはほとんど発現を認めていない。 この情報により、今後は肺胞マクロファージと間質マクロファージに注目して、imiquimodがin vivoでどのような作用機序を発揮するか、実験を進め評価することが可能である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ex vivoの系は確立したものの、in vivoの系が仮説どおりに確立できていない。
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今後の研究の推進方策 |
ex vivoの解析系はさらなる評価を進めていく。in vivoの系については、シングルセル解析を手元で行ったものの、専門的なバイオインフォマティクス解析が必要と考える。
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