研究課題/領域番号 |
21K07887
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
和気 泰次郎 東京大学, 医学部附属病院, 特任臨床医 (60895267)
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研究分担者 |
中川 勇人 三重大学, 医学系研究科, 教授 (00555609)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 肝細胞癌 / metabolic zonation / 肝再生 / Wnt/βカテニンシグナル / 肝発癌 / zonation |
研究開始時の研究の概要 |
肝臓はその解剖学的位置から3つzoneに分けられ、それぞれ異なる機能を有する。しかし肝再生や発癌への寄与において、違いがあるのかはわかっていない。これまで我々はZone3肝細胞は高い発癌ポテンシャルを持つのではないかと仮説を立て研究を遂行し、Axin2-CreERTマウスを用いて、zone3肝細胞を持続的にgenetic labelingできる手法を確立した。そこで本研究では、この手法を用いてzone3肝細胞の細胞系譜解析を行い、zone3肝細胞の肝障害時の挙動と発癌起源としての可能性を探索すると同時に、Wnt/βカテニン経路活性化ニッチを標的とした、新たな肝癌予防法の開発に挑戦する。
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研究実績の概要 |
昨年までの細胞系譜解析を用いた検討から、肝静脈周囲のZone3肝細胞には高い発癌ポテンシャルがあることが分かった。最近肝細胞癌の代謝発現プロファイルから‘perivenous (PV)-type HCC’と‘periportal (PP)-type HCC’が存在することが報告されている。そこでこれらのmetabolic phenotypeが発癌母地に由来するものなのかどうかについて、我々の実験系を用いて検討した。今回5つのマウスモデルを用いたが、ほとんどの腫瘍はPV-type HCCであり、それはZone3由来癌でもそれ以外でも同様であった。すなわちこれらのmetabolic phenotypeは発癌の過程で新たに獲得される形質であることが分かった。また慢性肝障害では、Wnt/bカテニン経路が活性化したAxin2陽性細胞がzone3に限らず、いろいろな部位に出現していることが明らかとなったため、現在慢性肝障害時のAxin2陽性細胞の細胞系譜解析を行い、肝再生や肝発癌への寄与を検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでの検討から、Zonn3肝細胞の発癌起源としての可能性を明らかにすることができたこと、またWnt/βカテニンシグナルが肝癌の予防治療標的となり得ることを示すことができたこと、さらに肝癌のmetabolic phenotypeが発癌過程で獲得された形質であることが示せた点などから順調に進んでいると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
前述のように慢性肝障害時のAxin2陽性細胞の細胞系譜解析を行い、肝再生や肝発癌への寄与を検討していくとともに、Zone3以外から発癌している癌について、その起源細胞を同定すべく検討を行っている。
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