研究課題/領域番号 |
21K07905
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(金沢医療センター臨床研究部) |
研究代表者 |
西川 昌志 独立行政法人国立病院機構(金沢医療センター臨床研究部), その他部局等, 研究員 (90794511)
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研究分担者 |
岡田 光 金沢大学, 医薬保健学総合研究科, 特任准教授 (50788916)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 新規血管内皮細胞マーカー / 肝線維化 / 肝発がん |
研究開始時の研究の概要 |
肝細胞癌の発癌基盤となる肝線維化病態に対する治療薬は未だ存在しておらず、肝線維化への進行に対する治療薬の研究基盤の開発は急務である。我々は、ヒト肝組織を用いたCpGメチル化網羅的解析から、肝線維化病態形成増悪に働く新規線維化因子TMEMを同定した。本研究では、門脈周囲のTMEM陽性血管内皮細胞が肝線維化病態形成に対してどのような生理的役割があるかを研究する。
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研究実績の概要 |
肝細胞癌の発癌基盤となる肝線維化病態に対する治療薬は未だ存在しない。そのため、肝線維化への進行に対する治療薬の研究基盤の開発は急務である。申請者は、ヒト肝組織を用いたCpGメチル化網羅的解析から、発現プロモーター上のCpG islandに脱メチル化が生じ発現増加により肝線維化病態形成増悪に働く新規線維化因子TMEM164を同定した。C型肝炎ウイルスを排除したにも関わらず肝発がんする原因の一つとしてこのTMEM164が関与していることを我々は報告した(Cell Mol Gastroenterol Hepatol.2023 May 3:S2352-345X(23)00060-7. doi: 10.1016/j.jcmgh.2023.04.006.)。近年増加している非アルコール性NAFLD/NASHに対してTMEM164はどのような影響があるかを検討した。肥満や脂肪肝モデルである60%高脂肪食、非アルコール性脂肪性肝炎モデルであるコリン欠乏食(CDAA)とメチオニン欠乏食(MCD)を投与したTMEM 164 KOマウスの肝組織は、予想外に、野生型と比較してインスリン感受性の低下、耐糖能の低下、脂肪の蓄積、肝線維化の増悪が見られた。TMEM 164 KOマウスの皮下にマウス肝がん細胞株を移植させたところ、野生型マウスと比較して、腫瘍成長を有意に促した。TMEM 164 KOマウスの皮下腫瘍は、CD31陽性の血管内皮細胞が多く、CD3, CD8, PD1陽性のT細胞が少ないことが観察された。このことから、TMEM 164は肝がんの腫瘍成長を抑制する働きがあることが示唆された。 この同定したTMEM164は申請者独自の因子であり、NASHによる肝線維化形成や肝発がんを抑制する新しい治療標的になり得る可能性をもつ。Tmem164の新たな生理機能の解明は、肝線維化に対する薬剤の開発や創薬基盤に貢献できる。
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