研究課題/領域番号 |
21K07931
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
諸井 林太郎 東北大学, 大学病院, 助教 (90803594)
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研究分担者 |
黒羽 正剛 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (70709469)
角田 洋一 東北大学, 大学病院, 助教 (50509205)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | オルガノイド / RAP1A / 単層培養 / タイトジャンクション / クローン病 |
研究開始時の研究の概要 |
膨大な量の腸内細菌と直接接触する腸粘膜上皮は、上皮間のタイトジャンクションによる防御機構が存在する。これらの異常による粘膜防御の破綻が免疫過剰応答を惹起し、クローン病の発症に関連することが推定されている。2019年、当科から日本人CDの新規疾患感受性遺伝子RAP1Aを報告した。CDの病態への関与は不明であったが、2020年にRAP1Aの上皮タイトジャンクションとの関与が報告された。本研究では、近年確立されつつあるオルガノイドを2次元単層培養する手法を用いて、クローン病由来上皮の粘膜透過性・タイトジャンクションの検証を目的とした。
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研究成果の概要 |
本研究では、延べ30症例でクローン病患者由来のオルガノイドの樹立およびトランスウェルを用いた単層培養に成功した。Millicell電気抵抗値測定システムを用いて単層培養のTEERを測定したところLPS負荷とコントロールには電気抵抗値に差を認めなかった。TNFα、およびインターフェロンの負荷では、抵抗値はコントロールと比較して約40%まで低下することが明らかとなった。RAP1Aリスクアレル別(AA,TA.TT)ではタイトジャンクションの抵抗値に差は認めなかった。以上より、IBD関連の炎症性サイトカインが、腸管上皮細胞の粘膜電気抵抗の低下を惹起することがあきらかとされた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではクローン病患者由来の腸粘膜上皮オルガノイドの樹立、および単層培養の作成に成功し、粘膜電気抵抗値を測定を可能とするモデルを構築した。さらに、そのモデルを用いて、クローン病患者の上皮細胞は、TNFやINF刺激により粘膜電気抵抗値を低下させ、粘膜上皮の透過性を更新させることを明らかとした。RAP1A遺伝子多型による粘膜電気抵抗の変化は認めなかったが、これはオルガノイド樹立の過程で様々なストレスを除外しているためと考えられた。クローン病の原因はいまだ不明であるが、炎症性サイトカインによる粘膜電気抵抗の低下、タイトジャンクションの低下が病態の一つであることを明らかとした。
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