研究課題/領域番号 |
21K07962
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
加藤 博也 岡山大学, 大学病院, 准教授 (60619039)
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研究分担者 |
堤 康一郎 岡山大学, 大学病院, 助教 (40610910)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 胆道癌 / オルガノイド / microRNA / 治療標的 / miR-34a-5p / 診断マーカー / プロテオミクス / 細胞外小胞 / エクソソーム |
研究開始時の研究の概要 |
胆管癌、胆嚢癌などの胆道癌はいまだ予後不良な疾患であり、新規診断・新規治療法の開発が急務である。 本研究の目的は、胆道由来の正常および腫瘍オルガノイドが分泌する細胞外小胞(EVs)中のmicroRNAやタンパク質のプロファイルを比較解析し、高精度で早期診断にも有用な胆道癌診断マーカーを同定することである。従来の2D培養やマウスモデルでは困難なアプローチであり、その成果は、癌幹細胞を標的とした治療開発や癌由来のEVsを選択的に捕捉するマーカーの同定にも発展でき、極めて有意義な研究になると考える。
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研究成果の概要 |
新規のマウス由来胆嚢オルガノイドモデルを用いた解析によって、正常胆嚢のオルガノイドに比べて胆嚢癌オルガノイドで低発現であるマイクロRNA(microRNA)として、miR-34a-5pを同定し、ヒト胆嚢癌組織においても同様に低発現であることを確認した。ヒト胆嚢癌細胞株および胆嚢癌ゼノグラフトモデルを用いた実験により、miR-34a-5pの過剰発現は細胞周期停止による抗腫瘍効果を示すことを明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、胆嚢オルガノイドを用いた新規胆嚢癌モデルを活用し、胆嚢癌の増殖に強く関与することが示唆されるmiR-34a-5pを新たな治療標的として同定した。さらに、miR-34a-5pの局所投与による腫瘍制御の獲得から、局所治療としての臨床応用への展開も期待される。予後不良な胆嚢癌に対する核酸医薬治療は、標準的な化学療法や免疫療法に加わる可能性を有しており、本研究は胆嚢癌治療の進歩に貢献するものと考えられる。またオルガノイドモデルによる新規診断バイオマーカー探索への応用も期待される。
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