研究課題/領域番号 |
21K08035
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
三浦 哲嗣 札幌医科大学, 医学部, 名誉教授 (90199951)
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研究分担者 |
丹野 雅也 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (00398322)
矢野 俊之 札幌医科大学, 医学部, 講師 (40444913)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 心不全 / 細胞死 / ネクロプトーシス / 細胞内シグナル伝達 / 細胞内情報伝達 / 細胞骨格 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの我々のネクロプトーシスに関する研究成果を踏まえて、本研究では心筋細胞のネクロプトーシスを制御するシグナルを、リン酸化MLKL(mixed lineage kinase domain-like)の細胞内移行と介在板構成蛋白との関連に焦点を当てて解明することを目的とする。検証を目指す仮説は、「心筋細胞のネクロプトーシスの機序において、介在板を構成する細胞内骨格蛋白がネクロプトーシス・シグナルの制御に関与しており、介在板領域での細胞膜破綻が慢性心不全における心筋細胞の脱落と心室拡大に寄与している」というものである。この仮説を培養心筋細胞とマウスの慢性心不全モデルを用いて検証する。
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研究成果の概要 |
心筋細胞においてネクロプロートシス・シグナルの起動は、従来知られていた細胞膜上のMLKLオリゴマーを介した細胞死のほかに、核に蓄積したリン酸化MLKLを介したRIP1/RIP3非依存性の細胞死の機序が存在することが明らかとなった。また、慢性心不全の慢性的ストレス下で活性化されるネクロプロートシス・シグナルは、リン酸化MLKLの介在板移行を誘導し、伝導障害や収縮機能障害の増悪を惹起していると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、核に移行したリン酸化MLKLを介した新たなネクロプロートシスの機序が明らかにされ、慢性心不全の病態で特徴的に加わる介在板リン酸化MLKL発現亢進の障害性も示された。さらにそうしたMLKLを介した心筋障害の抑制にはRIP1/RIP3の阻害では不十分であり、MLKLを直接標的とした治療が必要であることが示唆された。
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