研究課題/領域番号 |
21K08136
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
芦野 隆 昭和大学, 薬学部, 准教授 (00338534)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 動脈硬化 / 血管平滑筋細胞 / 活性酸素 / 活性イオウ分子 / 酸化ストレス / サルフェンイオウ / PDGF / Akt |
研究開始時の研究の概要 |
酸化ストレスの関与が明らかとなっている動脈硬化は、心筋梗塞や脳梗塞など、生命予後に直結する重大な病気の引き金となるため、その制御は世界中で重要な課題となっている。近年、高い求核性を持つ活性イオウ分子が生体内に多量に存在し、その強い抗酸化能およびレドックスシグナル制御能から、新たな酸化ストレス防御システムとして期待されている。 本研究では、動脈硬化の発症に関与する血管平滑筋細胞の機能調節に焦点を当て、未だに明らかとなっていない活性イオウ分子による動脈硬化進展抑制作用、さらには生体防御システムとしての役割を明らかとすることを目標とする。
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研究成果の概要 |
レドックスバランス破綻による酸化ストレスは、血管平滑筋細胞(VSMC)の機能障害を引き起こし、動脈硬化の発症と進展の原因となる。本研究では、強い抗酸化作用を有する活性イオウ分子に着目し、VSMCの機能調節における役割について検討した。 その結果、活性イオウ分子が血小板由来増殖因子により生成した活性酸素の消去機能を介して、下流のシグナル伝達因子Aktの活性化と細胞接着斑の形成を抑制することで、VSMCの遊走を制御することを見出した。これらの成果は、活性イオウ分子が血管傷害後の内膜肥厚と動脈硬化に対する治療ターゲットとなる可能性を示唆するものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
動脈硬化は、酸化ストレスが関与し、心筋梗塞や脳梗塞など、生命予後に直結する重大な病気の引き金となることから、その克服は世界中で重要な課題となっている。本研究では、強い抗酸化能を持つ活性イオウ分子が、活性酸素の消去を介して細胞内環境を維持することで、動脈硬化の発症に関与する血管平滑筋細胞の過剰な遊走を抑制することを明らかにした。これらの成果は、動脈硬化の治療法開発に貢献する可能性を示唆している。
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