研究課題/領域番号 |
21K08190
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
清水 哲男 日本大学, 医学部, 准教授 (00339326)
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研究分担者 |
中川 喜子 日本大学, 医学部, 助教 (10839228)
権 寧博 日本大学, 医学部, 教授 (80339316)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 肺癌 / 血清抗p53抗体 / がん免疫療法 / バイオマーカー / がん抗原特異的自己抗体 / 免疫関連有害事象 / 臨床呼吸器学 |
研究開始時の研究の概要 |
がん免疫療法は肺癌治療において中心的役割を担っているが治療効果が得られるのは一部の患者に限られ、低侵襲で測定できる治療効果予測可能なバイオマーカーが求められている。 担がん患者の血清にはがん抗原に対する自己抗体が存在し、抗腫瘍免疫応答を負に制御していることが示唆されている。肺癌患者血清中のがん抗原特異的自己抗体を解析し、血液検査でがん免疫療法の治療効果、副作用の発現を予測できるがん抗原特異的自己抗体を同定することで、がん免疫療法をさらに効果的で安全な治療法へと発展させ肺癌克服を目指す足掛かりとする。
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研究成果の概要 |
がん免疫療法を行った進行肺癌患者の治療前と治療後の血清を採取し、プロテインアレイを用いて網羅的に患者血清中の自己抗体を検出した。がん免疫療法が奏効した患者群(奏効群)と奏効しなかった患者群(非奏効群)で自己抗体の発現変動を解析した。プロテインアレイの解析結果より、がん免疫療法の治療効果予測となる自己抗体を十数個選定した。ELISAを用いてこれらの自己抗体を定量的に測定し、免疫チェックポイント阻害薬の治療効果予測因子として血清抗p53抗体が同定された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、肺癌に対する免疫チェックポイント阻害薬の治療効果予測因子は肺癌組織におけるPD-L1発現が多く用いられている。PD-L1の測定には肺癌組織が必要であり、組織採取には気管支鏡検査が必要となる。気管支鏡検査は侵襲が大きいため、繰り返しの測定は困難である。がん微小環境における免疫応答は病勢や治療により修飾され経時的に変動する。そのため治療効果予測にはリアルタイムに測定できるバイオマーカーが必要になる。血清抗p53抗体は血液検査で測定でき、低侵襲かつリアルタイムにがん免疫療法の治療効果予測することが可能になり、今までよりもより最適な治療を選択でき進行肺癌患者の予後の改善に寄与すると考える。
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