研究課題/領域番号 |
21K08298
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
藤本 徳毅 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (50378460)
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研究分担者 |
高橋 聡文 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (70630862)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | IL-36RN / HaCaT / IL-36Ra / CRISPR-Cas9 / IL-36 / IL36RN / IL-38 / Cas9 / ゲノム編集 / 膿疱症 |
研究開始時の研究の概要 |
膿疱は通常、細菌感染で生じる皮疹であるが、細菌感染がないにも関わらず膿疱が多発する疾患があり、それらは膿疱症と呼ばれている。膿疱症の原因は全く不明であったが、家族性汎発性膿疱性乾癬という疾患でインターロイキン36(IL-36)受容体阻害因子の遺伝子変異が発症に関与していることが最近判明した。しかし、IL-36が膿疱形成に関与する機序ははっきり分かっていない。そこで、ゲノム編集によりIL-36やIL-38に関連した遺伝子を編集した培養表皮角化細胞を作成し、定量的 PCR法、ウェスタンブロット、ELISA法などにより、IL-36やIL-38に関連する特異的なサイトカインやケモカインを明らかにする。
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研究実績の概要 |
HaCaT細胞においてqPCRでIL36RN mRNAの発現が増加する条件を探した。過去の報告ではTNF-a+IL-17Aの刺激でIL-36Raタンパクの発現が増加するということであったが、TNF-a+IL-17AやIL-1β、LPSなどの刺激ではIL36RN mRNAの発現は増加しなかった。また、EGFR阻害薬やMEK阻害薬ではほとんど減少せず、TNF-a刺激24時間後に2倍程度の増加が見られたが、実験によるバラツキが大きかった。そのバラツキの原因は、HaCaT細胞におけるIL36RN mRNAの発現が角化や分化に大きく影響されているためではないかと考え、培養液のカルシウム濃度を変えるなどしてIL36RN mRNAの発現に影響を与える培養条件を探した。しかし、IL36RN mRNAの発現に大きな影響を与える培養条件は見いだせなかった。次に、lentiCRISPR v2を用いてIL36RN遺伝子をノックアウトしたHaCaT細胞を作成した。ウエスタンブロットでたんぱくの発現がないことを、qPCRでmRNAは発現がないことを確認した。このIL36RN遺伝子をノックアウトしたHaCaT細胞株と通常のHaCaT細胞をIL-1β、Dermcidin-1L、LL-37、β-Defensin-2、Poly(I:C)、LPSで刺激して、TNF-α、IL-6、IL-8の発現をELISAおよびqPCRで比較したが、有意な差は見いだせなかった。IL-38遺伝子のノックアウトおよびIL36RN遺伝子とIL-38遺伝子をノックアウトしたHaCaT細胞の作成を試みたが、それらの細胞株は樹立することが出来なかった。
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