研究課題/領域番号 |
21K08341
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
柴田 彩 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (50613105)
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研究分担者 |
佐藤 伸一 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (20215792)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | エピジェネティクス / 皮膚免疫 / 乾癬 / 慢性炎症性疾患 / 皮膚炎 / 細胞内代謝 / 肥満 / 乾癬様皮膚炎 / 高脂肪食 |
研究開始時の研究の概要 |
乾癬患者では内臓脂肪型肥満を起因とするメタボリックシンドロームの罹患率が高いことが人種を超えて報告されている。過多の栄養は細胞におけるDNAのメチル化やヒストンのアセチル化といったエピジェネティクスの環境を変化させ、細胞の分化や炎症に影響を与える。本研究では食餌性の環境要因により皮膚免疫細胞がエピジェネティクス修飾を受けるかどうかを明らかにし、肥満と関連した乾癬の病態制御のメカニズムの解明を目指す。
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研究成果の概要 |
乾癬は疾患の発症や増悪に環境要因の影響を受けやすく、その中でも食餌性の因子が皮膚炎の増悪に関係していることが疫学的に知られている。本研究では食餌性因子が細胞のエピゲノム書き換えを引き起こし、細胞が炎症性の機能を獲得する可能性につき、検証した。食餌性因子として、高脂肪食に加え、代謝に関連した食餌性因子の制限により、皮膚炎の増強および減弱を検討した。高脂肪食は皮膚炎の増強、代謝に関連した食餌性因子の制限により、皮膚炎の減弱が見られ、細胞内代謝に起因するエピジェネティクス環境の変化が遺伝子発現変化を誘導していることが示唆された。本研究は先進ゲノム支援の支援を受けている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果の学術的意義として、食餌性因子の代謝産物が細胞のエピジェネティクス環境を変化させ、遺伝子発現を制御する可能性を提示できた。また、研究成果の社会的意義として、食餌性因子が乾癬の増悪に与える影響を明らかにすることにより、食事療法を通じた乾癬の予防の重要性や新たな治療法を提示できた。これらの結果により、摂取する食事によっては、乾癬の新規発症や増悪を抑制し、予防医療へと発展することが期待されると考えられる。
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