研究課題/領域番号 |
21K08459
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
松本 卓也 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (70724780)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 免疫寛容樹状細胞 / Cキナーゼ阻害薬 |
研究開始時の研究の概要 |
樹状細胞は、免疫に関与する抗原提示細胞であり、獲得免疫において重要な役割を果たしているが、免疫寛容を導く点においても重要な細胞である。自己免疫疾患やアレルギー疾患の分野において選択的で副作用が少ない細胞治療の研究が進められており、我々はCキナーゼ阻害薬にて誘導した免疫寛容樹状細胞を用いて、抗原特異的免疫抑制療法の確立を目指し、自己免疫疾患に対しての臨床応用を目指す。
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研究実績の概要 |
樹状細胞(Dendritic Cells:DCs)は、抗原提示細胞である一方で免疫寛容を導く点においても重要な抗原提示細胞である。免疫寛容を引き起こす免疫寛容樹状細胞(tDCs)を誘導する様々な物質が報告されている。以前我々はヒトtDCsへの分化誘導が促進する物質として、Cキナーゼ阻害剤(PKCI)を見出し、Cキナーゼ阻害剤存在下では、成熟刺激を加えた際に、樹状細胞核内NFκBの発現の低下と細胞内cAMPの上昇が認められ、これらの機序によってCキナーゼ阻害剤は免疫寛容樹状細胞を誘導すると考えた。PKCI-tDCsが他の誘導物質と比較して臨床応用可能なtDCsとして最も有力であることを証明した。膠原病(関節リウマチとシェーグレン症候群)の患者の検体においても、PKCIを用いてtDCsが誘導できることを確認した。引き続いてPKCI-tDCsに発現の高い12種類のmiRNAをスクリーニングし、これらのmiRNAを樹状細胞に導入し、細胞の表現型,サイトカイン産生,T細胞との共培養にて免疫制御性T細胞の誘導が可能かの解析を続けており、PKCI-tDCsと同様の効果を誘導するmiRNAの同定を目指して研究を続けている。また、シェーグレン症候群の特異的な抗原に対する抗原特異的Tregsの作製を目指し、シェーグレン患者様の同意を得て、HLA-DRB1を解析し、免疫応答の解析を引き続いてすすめている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
樹状細胞のmiRNAの導入効率の確認と導入後の樹状細胞の解析において、種類が多く時間がかかっているが、おおむね順調に進展している
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今後の研究の推進方策 |
PKCI-tDCsの誘導に関与するmiRNAの同定をすすめ、シェーグレン症候群の特異的な抗原に対する抗原特異的Tregsの作製を目指し、研究を進めている。
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