研究課題/領域番号 |
21K08469
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
白井 剛志 東北大学, 大学病院, 講師 (20646997)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 高安動脈炎 / 潰瘍性大腸炎 / プロテインC受容体 / 自己抗体 / 病態形成 / EPCR / プロテインC |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は高安動脈炎に存在する2種の自己抗体を同定、臨床的活動性との相関や病態形成能を解明したとともに、細胞内代謝の重要性も報告してきた。更に、高安動脈炎に合併し腸内細菌叢異常が原因となる潰瘍性大腸炎でも、相同の自己抗体が出現することを明らかにした。若年発症でHLA-B52の比率が高い両疾患が、標的臓器が異なるものの相同の背景病態を有する症候群である可能性がある。本研究の目的は、病因となりうる腸内細菌叢、自己抗体、細胞内代謝の両疾患への関与を解析することで、包括的に血管炎症候群と炎症性腸疾患の、病態、治療標的、臨床評価法を解明するとともに、新規疾患概念の確立を検討する事である。
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研究成果の概要 |
高安動脈炎は日本で初めて報告され、アジア諸国に多く認められる若年発症の炎症性疾患である。本研究の目的は、病因となりうる腸内細菌叢、自己抗体、細胞内代謝の両疾患への関与を解析することで、包括的に血管炎症候群と炎症性腸疾患の、病態、治療標的、臨床評価法を解明するとともに、新規疾患概念の確立を検討する事である。抗EPCR抗体は、共通の臨床的背景を有する高安動脈炎と潰瘍性大腸炎において検出され、相同の病態生理を反映している相当の根拠を有する。高安動脈炎においても腸内細菌叢異常が同定され、抗EPCR抗体の産生機序や病的能を解明することで両疾患の制御につながる知見が得られ、更なる検討の継続が求められる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究課題の対象である、自己抗体、細胞内代謝、腸内細菌叢の検討は、血管炎症候群での検討がほとんど行われておらず、それ自体の新規性が高いが、本研究の中心となる自己抗体は申請者が世界に先駆けて報告しており、独自性が非常に高い。更に、血管炎症候群と潰瘍性大腸炎の合併についてはこれまで認識はされているものの、両疾患が共通の病態背景を有する疾患であるとの実証や仮説としての報告はない。これらの研究から推測される病態解明は、血管炎症候群と炎症性腸疾患研究において、極めて斬新な内容でかつ新規疾患概念の提唱も目標となるため極めて創造性が高いと考えられる。
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