研究課題/領域番号 |
21K08516
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
佐藤 義則 帝京大学, 医学部, 講師 (90455402)
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研究分担者 |
祖母井 庸之 帝京大学, 医学部, 講師 (10311416)
永川 茂 帝京平成大学, 健康メディカル学部, 教授 (50266300)
畑山 奈美 帝京大学, 医学部, 助手 (90976961)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | アシネトバクター・バウマニ / ヒト早発性老化症候群モデルマウス / 日和見感染 / 高齢者 / 免疫応答 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、高齢者におけるアシネトバクター・バウマニ(A. baumannii)感染後の重症化機序の解明を目指す。これまでの研究では、A. baumanniiは日和見菌であり、健常人に対する病原性は弱く、若齢マウスを用いた感染実験では、高齢宿主の臨床を反映した感染の重症化を解析することは難しかった。我々は、ヒト早発性老化症候群モデルマウス(klotho KOマウス)を用いたA. baumannii感染モデルを用いて、高齢者を想定した日和見菌感染による敗血症の誘導、感染の重症化を想定した解析を行い、高齢者のA. baumannii感染における致死率の改善につながる基礎データを得ることを目的としている。
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研究成果の概要 |
高齢者におけるA. baumanniiの感染重症化機序については不明な点が未だ多い。本研究から、A. baumannii感染klotho KOマウスの肺では、好中球の活性化が起こらず、殺菌能力が不十分であること、さらに炎症性サイトカインの強い誘導を示すことが明らかとなり、感染に伴う急速な肺炎の悪化が示唆された。また以前の研究から、樹状細胞の誘導も少なく獲得免疫系の活性化も期待できないことや、感染に伴うklotho KOマウスの体重変動が少ないことから、見た目には感染症状が現れにくい可能性がある。抗菌薬の投与と肺の炎症の制御によって、感染の重症化を抑制することが致死率低下に繋がると考えている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢宿主におけるアシネトバクター感染症では、急速に重症化し致死率も高い。本研究から、高齢宿主では、A. baumannii感染に対して誘導される免疫細胞の活性化が減弱しており殺菌力が低下している一方で、肺組織で強い炎症反応が誘導されることが示唆された。高齢者におけるアシネトバクター感染症では、早期に肺に移行性の高い抗菌薬による治療を行うとともに、肺炎の急速な悪化を抑制する治療が必要と推測された。今後、感染メカニズムのさらなる解析によって、重症化の抑制と致死率の低下に貢献することができると期待される。
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