研究課題/領域番号 |
21K08535
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
税所 芳史 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師(非常勤) (90327510)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | β細胞量 / 2型糖尿病 / α細胞量 / 組織学的検討 / 治療 / 予防 / 膵β細胞 / インスリン / グルカゴン / 糖尿病 / 内分泌細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
2型糖尿病はインスリン分泌不全とインスリン抵抗性を特徴とするが、膵β細胞量は非侵襲的に測定ができないことから、これまでその病態について多くのことが不明であった。 したがって本研究により、ヒト膵β細胞量の生理的・病的変化を検討し、β細胞量の調節機構を明らかにすることで、糖尿病の新たな治療法の開発につながる可能性がある。
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研究成果の概要 |
本研究助成により、我々は膵手術を行った患者の摘出膵検体を用いて、糖尿病治療薬であるDPP-4阻害薬の使用が膵β細胞量に与える影響を報告し、また剖検膵標本を用いて膵癌患者におけるβ細胞量、α細胞量の変化について検討し、報告した。そしてこれまでの知見をもとにアメリカ内分泌学会英文誌に膵β細胞の量を規定する生理的・病的因子についての総説を発表し(J Endocr Soc 5(10):bvab128, 2021)、膵β細胞保護の観点からの新たな糖尿病治療戦略の重要性を「beta cell centric concept」として提唱した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵β細胞量の減少は1型、2型糖尿病に共通の病態であることを我々はこれまで日本人の膵組織学的検討により報告してきた。β細胞量に影響する因子についても検討を行い、膵癌患者ではα/β細胞比が大きくなることから、今後さらに詳細な検討によりヒトβ細胞量を調節する機序の一端が明らかとなる可能性が示された。これらの知見からβ細胞保護の重要性を引き続き社会に提唱することで、より効果的な糖尿病の予防、治療の確立に貢献していく。
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