研究課題/領域番号 |
21K08549
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
和田 努 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 講師 (00419334)
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研究分担者 |
笹岡 利安 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 教授 (00272906)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ペリサイト / 脂肪幹細胞 / 肥満 / 脂肪組織血管 / 慢性炎症 / 分化 / 増殖 / インスリン抵抗性 |
研究開始時の研究の概要 |
肥満に伴う脂肪細胞の肥大化はインスリン感受性の低下により糖脂質代謝障害や、癌、心血管疾患、認知症などの発症や予後に関わる。これらは主に脂肪細胞の肥大化によるが、脂肪細胞数増加による肥満は代謝障害を引き起こしにくい。応募者は肥満に伴い内臓脂肪で血管新生が進むことで脂肪体積が増大することを明らかにしてきた。そこで本研究では血管新生を契機とした脂肪幹細胞の制御機構を解明し、その鍵となる幹細胞制御因子の発見に基づく新規肥満病態制御法の創出を目指す。
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研究成果の概要 |
内臓脂肪の肥大化に関わる脂肪細胞数を規定する脂肪幹細胞の増殖や分化の制御機構は不明な点が多く、その解明が重要である。マウスにおいて血管周囲に局在するペリサイト(PCs)は肥満に伴い血管から脱離する。脂肪幹細胞も血管周囲の微小環境により維持されることからPCs脱離が契機になり脂肪幹細胞が増殖、分化するとの仮説を立てた。PCsが脱離しないPDGFRb;欠損マウスでは高脂肪食負荷8週において脂肪幹細胞数の増殖活性が低下し、その数も少なかった。さらにPCsは分泌因子を介して脂肪分化を抑制した。よってPCs脱離による脂肪幹細胞ニッチの破綻が脂肪幹細胞の増殖と脂肪細胞への分化に重要であると示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
内臓脂肪幹細胞ニッチの制御機構を明らかにした本研究成果は、肥満病態の理解を促進させると考えられる。さらに、代謝的に健全な肥満状態による代謝疾患予防戦略を確立するための開発基盤の強化に貢献すると期待される。
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