研究課題/領域番号 |
21K08559
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
瀬ノ口 隆文 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特任講師 (00530320)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | メタボリックシンドローム / マクロファージ / 褐色脂肪組織 / 褐色脂肪 / 耐糖能 / インスリン抵抗性 |
研究開始時の研究の概要 |
過食、肥満によって引き起こされるインスリン抵抗性は脂肪組織の炎症を病態の基盤とする。インスリン抵抗性発現において、褐色脂肪細胞における過剰なエネルギー負荷によるエネルギー代謝障害にもマクロファージなどの炎症性細胞の関与が示唆されているが、病態におけるマクロファージの役割は不明な点が多く残されている。本研究では褐色脂肪組織へのマクロファージの浸潤および増殖を抑制することで、エネルギー代謝、インスリン抵抗性における褐色脂肪組織マクロファージの役割を明らかにする。これらの検討により、褐色脂肪組織のマクロファージ数の制御によるインスリン抵抗性、肥満に対する新たな治療法開発の可能性を示す。
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研究成果の概要 |
スカベンジャー受容体プロモーター制御下にCDK阻害因子p27kip発現を誘導したMΦ特異的増殖抑制マウス(Tg群)を作成し、高脂肪食を10週間負荷後、20週齢で常温にて組織採取した。MΦ増殖抑制により、肥満によって引き起こされる褐色脂肪の白色脂肪化が抑制され、M2 MΦが増加した。20週齢で4℃ 、24時間の寒冷刺激後に褐色脂肪組織(BAT)を採取した。寒冷刺激により褐色脂肪のMΦは増加し、炎症関連因子の発現は著明に増加した。寒冷刺激により増加するUCP-1等のエネルギー代謝関連遺伝子の発現はMΦ増殖抑制によって減少した。 MΦの数の制御による褐色細胞組織の機能制御の可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
褐色脂肪組織におけるマクロファージの浸潤・増殖を制御することによる、全身のエネルギー代謝、インスリン抵抗性への影響を検討することで、褐色脂肪組織のエネルギー代謝を介した肥満、インスリン抵抗性の発症機序におけるマクロファージの果たす役割を明らかにする。さらに、インスリン抵抗性、肥満に対し、マクロファージ機能の制御が褐色脂肪組織の活性化調節を介した新たな治療法の開発につながる可能性を示した。
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