研究課題/領域番号 |
21K08619
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
田中 友加 広島大学, 医系科学研究科(医), 准教授 (90432666)
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研究分担者 |
大段 秀樹 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (10363061)
坂口 剛正 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (70196070)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 臓器移植 / SARS-CoV-2 / 免疫抑制剤 / T細胞応答 |
研究開始時の研究の概要 |
臓器移植患者に新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が感染した場合、臓器移植患者管理には慎重な対応が求められるが、免疫抑制薬による管理法や重症化のリスク因子については定まった見解がない。一方、SARS-CoV-2感染後の重症化において、過剰免疫反応によるサイトカインストームとの関連が指摘されている。本研究は、臓器移植領域の各種免疫抑制剤が SARS-CoV-2 ゲノム複製へ与える影響について、in vitro SARS-CoV-2感染システムを用いて解明し、SARS-CoV-2タンパク特異的なT細胞応答を評価するモデルを確立し、免疫抑制薬が抗ウイルスT細胞応答に及ぼす影響を解明する。
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研究成果の概要 |
本研究は、臓器移植領域の各種免疫抑制剤が SARS-CoV-2 ゲノム複製へ与える影響について、in vitro SARS-CoV-2感染システムを用いて解析し、mTOR阻害剤や核酸合成阻害剤にはSARS-CoV-2ウイルスの増殖を抑制する効果を認めた。また術後T細胞抗ドナー応答評価の結果Covid感染による臓器移植後の抗ドナーT細胞応答に大きな影響は見られず、免疫モニタリングによって免疫抑制療法が維持できると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
臓器移植後の免疫抑制療法において、ウイルス感染症を合併する場合では、拒絶反応の予防・治療目的で使用される免疫抑制剤がウイルスの複製を増長することが懸念され、必要最小限の免疫抑制療法を実施することが重要と考えられる。免疫抑制剤と抗ウイルス薬は、薬物相互作用の可能性を含むため、免疫抑制剤の減量を要することが多い。しかし、抗ドナー応答と抗ウイルス応答T細胞クローンは異なるため、不用意な免疫抑制剤の減量は拒絶反応を誘発する危険性を孕む。適切な免疫モニタリングの実施により、免疫抑制管理をされている他の疾患(自己免疫性疾患など)にも適用できる可能性がある。
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