研究課題/領域番号 |
21K08627
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
政井 恭兵 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (70778290)
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研究分担者 |
鈴木 嵩弘 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (50868122)
西田 梨紗 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (60896661)
朝倉 啓介 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (90383786)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 漏斗胸 / 画像データ解析 / Nuss法 / バイオメカニクス / CRN法 / 胸郭変形 / 新規手術支援システム / 側弯 / 慢性疼痛 |
研究開始時の研究の概要 |
漏斗胸は、胸郭が陥凹変形を呈する先天性胸郭変形疾患である。慶應義塾大学呼吸器外科では漏斗胸外来を立ち上げ、漏斗胸治療を積極的に行ってきた。本研究の目的は、①漏斗胸患者の術前画像所見を基に、漏斗胸の病型や表面形態を反映した新たな画像指標を確立し、②漏斗胸の新規画像指標に応じた最適な術式を提案する新規手術支援システムを開発することである。既存の画像所見から新規手術支援システムが開発できれば、外科医の経験と勘に頼っていた漏斗胸手術が、均てん化され、患者満足度の高い漏斗胸治療が実現可能になる。
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研究成果の概要 |
漏斗胸の外科治療は、チタンプレートで胸郭を矯正するNuss法が広く施行されている。漏斗胸陥凹形態は患者個々で大きく異なりその特徴を理解することが外科治療を行う上で極めて重要である。陥凹の程度に加え、陥凹の非対称性、年齢に伴う骨硬化の程度など多くの因子が漏斗胸手術を複雑化しており、画像解析を行い漏斗胸郭形態の特徴を客観的に把握することで、Nuss法手術の問題点を明らかにすることができた。これを基に、新規の治療法としてNuss法とRavich法の組み合わせた新規術式Combined Ravitch and Nuss Procedure(CRN法)を開発し臨床に応用することができるようになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで漏斗胸は小児先天性疾患とされ、疾患対象が小児・思春期の患者であったが、われわれの研究発表によって成人漏斗胸患者が一定頻度存在し治療介入の必要性があること、その臨床特徴や治療における問題点が少しずつ解明されるようになった。成人漏斗胸の病態解明や治療法を明らかにすることは学術的・社会的にも非常に意義のあることであると考える。今回の研究を行うにあたり成人漏斗胸患者の手術は骨硬化が強く胸郭挙上が不十分になりやすい点や慢性疼痛の問題などいくつかの問題点が分かってきた。今後は更なる研究を重ね学術的に意義のある研究結果を報告する予定である。
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