研究課題/領域番号 |
21K08665
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
正畠 和典 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (40588381)
|
研究分担者 |
前田 晃 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (00319708)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | Xenotransplantation / 糖鎖認識部位 / SP-A / Galectin 3/9 / ブタ血管内皮細胞 / 細胞障害率 / 自然免疫系細胞 / 膜型レクチン / 異種移植 / Transgenicブタ / バイオ人工臓器 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトGalectin-3、-9及び 肺胞サーファクタントSP-AのCDR(糖鎖認識部位)部分を膜型レクチンの一つCL-1のCDRに置き換え、ブタ血管内皮細胞(SEC)に遺伝子発現させることにより、主にブタ細胞上でのMonocyte/Macrophageの制御、MonocyteのM2-Macrophageへ分化誘導、及び免疫寛容誘導の可能性、同時に好中球に対する反応を検討する。なお、比較に、ヒト組織適合性抗原のclass IbであるHLA-G群を用いる。
|
研究実績の概要 |
一昨年より肺胞サーファクタントSP-Aに目をつけ、そのCRD(糖鎖認識部位)部分を膜型レクチンの一つであるCL-1のCRDに置き換え、pCXN2-Vectorのcloning siteに挿入、pCXN2/CL-SP-Aを作成し、前回はヒト好中球のブタ血管内皮細胞(SEC)に対する障害率を検討した。 今回はヒト抹消血からの好中球(neutrophil)を取り出し、CL-SP-Aによる細胞障害に対する抑制効果を検討した。SECに対するヒトの細胞障害率は約30%であったのに対し、SEC/CL-SP-Aに対しては約15%を示した(p<0.05)。また、続いてROS産性能を検討した、SECの場合を100%とすると、SEC/CL-SP-Aでは約75%程度に落ちていた(p<0.05)。また、NETosisの値は、SECの場合を30%とすると、SEC/CL-SP-Aでは約20%程度に落ちていた(p<0.01)。さらに、反応の際の好中球でのサイトカイン産性能についてもmRNAを取りrt-PCR法で測定した、SEC/CL-SP-Aに対する場合は、SECに対する場合と比べて、IL-1βの産生、及びTNF-αは有意に下がっていた(p<0.01)。 これらの事から、hybrid分子CL-SP-Aは、macrophageだけでなく、好中球でも、そのSECに対する攻撃の際の抑制に有効であることが証明された。 一方、当初からの計画であった、Galectinに関しても、同じく、そのCRD部分を膜型レクチンCL-1のCRDに置き換え、pCXN2-Vectorのcloning siteに挿入し、pCXN2/CL-Gal3およびpCXN2/CL-Gal9を作成した。頻回に遺伝子導入を試みたが、安定的な発現を示すSECのlineは確立できなかった。
|