研究課題/領域番号 |
21K08670
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
高橋 陵宇 広島大学, 医系科学研究科(薬), 准教授 (10625510)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 乳がん / タモキシフェン耐性 / がん微小環境 / ホルモン療法 / 薬剤耐性 / ホルモン受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
非翻訳型RNAであるmicroRNA-27b(miR-27b)の発現を指標として「エストロゲン(ER)受容体の発現が低下した細胞集団」の性状解析を行い、タモキシフェン耐性が獲得される過程においてどのような役割を担うのかを明らかにする。また、性状解析から得られた遺伝子発現プロファイルをもとにER受容体陰性細胞における増殖メカニズムを検討し、新規治療標的分子の同定を試みる。同定した標的遺伝子をsiRNAなどの核酸や低分子化合物により抑制可能かどうかも検討する。これにより、ホルモン療法耐性の乳がん症例に対する新たな治療基盤を構築する。
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研究実績の概要 |
2022年度までの解析から、タモキシフェン添加時の乳がん細胞(MCF7細胞)においてCEACAM6の発現亢進が観察されたことから、CEACAM6を恒常発現するMCF7細胞(MCF7-C6細胞)を樹立した。また、コントロールとしてGFPのみを発現する細胞株(MCF7-GFP細胞)も作製した。これらの細胞株を用いて、その増殖能を評価した。その結果、CEACAM6の発現による増殖能について有意な変化は観察されなかった。 次にCEACAM6が周囲の正常細胞に対してどのような影響を与えるかを検討するため、ヒト正常線維芽細胞(TIG-3細胞)を用いて共培養を行った。その結果、TIG-3細胞とMCF7-GFP細胞を共培養した場合は、MCF7-GFP細胞の増殖が抑制される傾向が観察されたのに対し、MCF7-C6細胞では増殖能が維持されることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
CEACAM6を恒常発現するMCF7細胞の樹立し、その機能解析を行うための共培養の系を確立できたことから、概ね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
TIG-3細胞との共培養においてCEACAM6陽性細胞の方が高い増殖性を示したことから、共培養後のTIG-3細胞を用いてRNAシークエンスを行い、CEACAM6がTIG-3細胞にどのような影響を与えうるかを検討する。また、共培養の実験系に加え、MCF7-C6細胞とMCF7-GFP細胞由来の培養上清を添加した場合のTIG3細胞の増殖能および遺伝子発現の変化についても検討する。
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