研究課題/領域番号 |
21K08690
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
|
研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪市立大学 (2021) |
研究代表者 |
竹村 茂一 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 特任教授 (00322363)
|
研究分担者 |
椿 一典 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (50303897)
南山 幸子 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (00362989)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 臓器線維化 / 肝硬変 / マクロファージ / 分極制御 / 慢性炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
肝硬変や肺線維症、腎硬化症などの慢性炎症の結果生じる臓器線維化病態は、各臓器の機能不全を惹起するためその治療は重要な臨床課題であるが、未だ有効な治療法は少ない。我々はS-アリル化合物が、実験的肝硬変や肺線維症の進行抑制及び治療に有効であることを報告してきた。本研究では、さらに有効性、安全性の高い化合物を合成し、その活性ならびに作用機序を解析の上、慢性炎症に起因する臓器線維化病態の治療法の開発を目指す。
|
研究実績の概要 |
本研究は肝硬変や肝線維症、腎硬化症などの慢性炎症の結果生じる臓器線維化による機能不全に対する新規治療法の開発を目指したものである。我々はS-アリルシ ステイン(SAC)およびS-アリルグルタチオン(SAG)のマクロファージ分極抑制を介した臓器線維化の抑制効果を報告してきたが、さらに安全で、安定 性、有効性の高い物質を合成することを目的としている。2021年度に続き2022年度は、SACおよびSAGをリード化合物として理論的に有効であると考えられ るさらに5種類に新規化合物を合成した。これらの化合物の安定性を確認の上、2021年度に作成した3種の物質と合わせて8種類の物質についてマクロファージのM1およびM2への分極に対する抑制効果を比較検討した。ラット骨髄由来のマクロファージを採取・培養し、上清への添加によりマクロファージの分極誘導における抑制効果を確認したところ、2021年度に有効性を確認したX-3(仮称)と2022年度に作成したY-1(仮称)にその他の化合物に比し高い有効性を確認した。この 二種類の物質に絞り、マクロファージに対する指摘濃度およびその上清の肝星細胞への有効倍率を確認し、生体内で実現しうる反応であることを確認してきた。本年度はX-3及びY-1を添加したマクロファージの培養上清を添加することによる星細胞への影響並びに線維素産生抑制効果を継続して解析した。現在、動物実験に向けて大量合成を計画中であり、肝線維化モデル動物に対して経口投与し、N-アセチルシステインやその他の既知物質の肝線維化抑制効果および肝硬変改善効果との比較を検討している状態である。
|