研究課題/領域番号 |
21K08727
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 東北大学 (2023) 自治医科大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
前田 晋平 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (90455824)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 膵癌 / PET / バイオマーカー / プロテオミクス |
研究開始時の研究の概要 |
膵癌において,FDG PETは遠隔転移の存在診断に加え,FDG集積が生物学的悪性度を反映し予後予測にも有用であることが示されている.しかし,FDG高集積膵癌が予後不良となる機序について,特に糖代謝に関連したknowledge-basedな研究は行われているものの,十分な解明には至っておらず,既存の知見にとらわれない網羅的な解析が望まれる. 本研究では,FDG集積の違いに着目し、網羅的プロテオーム解析を起点として膵癌の生物学的悪性度を規定する未知の機序を探索する.解剖学的進行度のみに基づいた従来の治療アルゴリズムに生物学的悪性度の概念を加えることで,新たな治療アルゴリズムの提案が可能となる.
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研究成果の概要 |
質量分析から得られたプロテオームデータをもとにタンパク質共発現解析を行い、重要な分子プロファイル、予後に結び付いた共発現ネットワークの同定、上流制御因子を解析することに成功した。好気性解糖の他、GLI1に制御されるnon-canonical Hedgehog pathway、IRESによるキャップ非依存的翻訳、IRE1a/XBP1経路、UPR経路の不活性化、SOX2の活性化、PALB2の変異が、膵癌の生物学的悪性度に関与していることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵癌において同様の進行度であっても、生物学的悪性度が異なり、治療反応性、転移進展経路、予後も異なる。これまでにも様々な研究が進められてきたが、さらなる病態の解明には改めて網羅的俯瞰的な解析も重要である。今回我々は新規のタンパク質共発現解析により、予後に結び付いた共発現ネットワークの同定、上流制御因子を解析することに成功した。膵癌に対する新たな治療戦略開発の第1歩となると思われた。
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