研究課題/領域番号 |
21K08746
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
袴田 健一 弘前大学, 医学研究科, 教授 (30271802)
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研究分担者 |
石戸 圭之輔 弘前大学, 医学研究科, 准教授 (00436023)
三浦 卓也 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (30722136)
脇屋 太一 弘前大学, 医学研究科, 客員研究員 (50571246)
木村 憲央 弘前大学, 医学研究科, 講師 (60436029)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 膵癌 / Kras変異 / Liquid biopsy / リキッドバイオプシー / Kras変異遺伝子 / cfDNA / CA19-9 / プロテオミクス / 遺伝子座特異的クロマチン免疫 沈降法 / 遊離膵癌細胞 / ゲノム解析 |
研究開始時の研究の概要 |
膵癌治療では、多様な画像診断法に加えて、流血中の癌細胞や癌由来の遺伝子を正確に評価して治療成績の向上を図る取り組みが行われている。本研究課題では、流血中から膵癌細胞並びにDNAを抽出し、新規遺伝子増幅法を用いて新たな膵癌検出法の確立を目指す。具体的には遺伝子座特異的ChIP法ならびにORNi-PCR法により、膵癌遺伝子を増幅させ、膵癌の悪制度評価や治療効果判定に用いることを目指す。
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研究実績の概要 |
難治がんの代表格である膵癌の予後改善には、1)新規抗癌薬の開発、2)局所病変の確認と適切な局所治療(手術、放射線治療)の選択、3)潜在的全身病変の病勢確認法の開発、が必須である。本研究課題では現在困難である2)3)の診断の信頼性を向上させ、適時に抗がん剤による全身治療を介入することを目的に、Liquid biopsyの開発に挑んだ。内容は、新規ゲノム開発法を駆使した「微小転移検出開発」であり、当初はKras遺伝子変異の新規検出法の開発と、遊離膵癌細胞の検出によるKras変異診断の2つのテーマを掲げたが、研究の進捗の中で、前者の有用性が明らかになり、かつ臨床試験への発展が可能であったためKras遺伝子変異の新規検出法の開発と、新規に開発した検出法を用いて切除可能膵癌の切除標本のKras遺伝子変異と術前後で血清Kras遺伝子変異検出を経時的評価を行い、Liquid biopsyとしての有用性を評価することとした。併せて、予後不良例のプロテオミクス解析も行い、Liquid biopsy対象症例の絞り込みについても検討した。その中で、Kras mutation変異以外に併存する糖尿病関連のepigenetic changesが微小転移検出の新たな候補として浮上したため、各種変化と予後との関係ならびに新規検出法の開発を併せて行った。 結果、Kras遺伝子変異の検出については、KRAS G12Dに加えKRAS G12C、KRAS G12VについてcfDNA濃度を調整してサンプル検体を作成し、複数の増幅検査法で検出感度の検証を実施したのち、血漿中cfDNA濃度を調整してPCR測定の指摘条件を検証した。現在は、膵癌患者の化学療法前後の血漿を用いてKras遺伝子変異の測定、さらに切除標本でKRAS変異を確認し、KRAS変異検出によるLiquid biopsyの腫瘍動態解析の意義を継続検討している。
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